タイムリマップで早送り・スロー再生・逆再生

PremiereProでは動画内の速度をキーフレームを使って自由自在にコントロールすることが出来ます。通常速度からスロー再生にしたり逆再生や早送りにするといった編集を、動画クリップを分割しなくても速度コントロールが出来る点はとても便利です。一般家庭向けの動画編集ソフトでは、1つの動画クリップに対して設定できる速度が1つだけに限られている場合が多いので、自由自在に速度コントロールが出来るという点はPremiereProの1つの大きなメリットといえるかもしれません。

このページではPremiereProのタイムリマップ機能を使って、早送りやスロー再生、そして逆再生など速度を自由自在にコントロールする方法についてご紹介しています。

タイムリマップで早送り・スロー再生・逆再生

ビデオクリップの途中で一時的にスロー再生したり、早送りを使って間延びしているシーンを一気に見せたりと、再生速度をコントロールする編集は意外と使うかもしれません。再生速度のコントロールだけで映像を面白くすることもできるので、Youtube用のムービー制作で再生速度の変化をテクニックとして使っているかたもおられます。

タイムリマップの使い方についてみていきましょう。

タイムリマップの操作

タイムリマップ機能を使うときには「クリップエフェクトボタン」とよばれる「FX」と書かれたアイコンを右クリックして表示されるメニューから、「タイムリマップ」の「速度」を選択します。

タイムライン内にあるクリップのラバーバンドと呼ばれる「線」が速度をコントロールするためのものに変化します。

再生速度を変化させる画面の確認

プログラムモニターで画面を確認しながら、クリップ内で速度を変化させたい時間まで時間を進めましょう。

ジャンプした瞬間や顔にパイが当たった瞬間など、再生速度を変化させたい瞬間の開始点まで移動してみてクリップの内容を確認してください。

速度キーフレームを追加する

速度変化の開始点を確認出来たら、次に[Ctrl]キーを押しながら線の上をクリックします。

すると速度変化を作るためのキーフレームが挿入されます。

このページでは特定の部分だけに限定して速度変化を付けたいと思いますので、速度変化の終了点となるポイントにもキーフレームを合わせて2つ打っています。

早送りする

速度キーフレームを追加すると速度の変化を付けることが出来るようになります。

速度変化を付けたい区間の線を上にドラッグして持ち上げると早送りが出来ます。

一部分だけを早送りにしたいので、2つのキーフレームの間にある区間の線を上に持ち上げて、再生速度を早くしています。早送りにすると、クリップ全体の時間が短くなります。後続のクリップがある場合にはリップル削除などの空白を詰める編集を行いましょう。

スロー再生する

スロー再生にする場合には線を下方にドラッグして下げます。

これでクリップを分割することなく特定の部分だけをスロー再生にすることが出来ます。

逆再生する

タイムリマップは逆再生にも対応しています。

タイムリマップで速度コントロール用に挿入したキーフレームをさらに[Ctrl]キーを押しながらドラッグして横に移動させると、その区間を逆再生させることが出来ます。

逆再生が適用されると、矢印のマークが逆方向に追加されて逆齊瀬が適用されたことを確認することが出来るようになります。

通常再生とスロー再生、早送りや逆再生などを1つのクリップ内で組み合わせて編集することが出来ます。

速度キーフレームを削除する

速度コントロールで挿入したキーフレームはいつでも削除できます。

削除をタイムライン内から行うときには「前(もしくは次)のキーフレームに移動」のボタンからキーフレームにぴったり合うタイミングに時間を合わせてから、キーフレームの追加と削除のアイコンボタンを押します。

また別の方法としてエフェクトコントロールパネル内に挿入されているタイムリマップのキーフレームを選択してから「右クリック>消去」もしくは「キーボードのdeleteキー」で削除することも出来ます。

タイムリマップを使えば再生速度を自由にコントロールできる

タイムリマップ機能を使うと、1つのクリップを分割することなく自由に再生速度をキーフレームでコントロールすることが出来るようになります。

再生速度を変化させるだけで面白い見た目やかっこいい雰囲気をムービークリップに与えることが出来るので、再生速度編集もテクニックとして頻繁に使われています。

タイムリマップ機能を使わなくても再生速度を変化させることは可能ですが、タイムリマップを使った再生速度の編集方法も覚えておくと何かと便利です。特にクリップ内の特定の一部分だけを再生速度を変化させて注目させたり省略したりするときにはよく使う編集方法でもあるので、是非使い方を練習しておきましょう。

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