結婚式を彩る数々の演出の中でも、新郎新婦の生い立ちや二人の馴れ初めを紹介するプロフィールムービーは、ゲストの心に深く刻まれる大切な要素です。そして、その感動を最大限に引き出す鍵となるのが、BGM(背景音楽)選びに他なりません。適切なBGMは、映像に命を吹き込み、言葉では伝えきれない感情をゲストに届け、会場全体を感動の渦に巻き込みます。
このページでは、ブライダル業界のWebコンテンツ編集者でありSEOエキスパートの視点から、プロフィールムービーのBGM選びで失敗しないためのポイント、感動を呼ぶ具体的な楽曲例、そして見落としがちな著作権対策まで、網羅的に解説します。最高のプロフィールムービーで、忘れられない一日を演出しませんか?
1. プロフィールムービーBGM選びの「基本のキ」
プロフィールムービーのBGMは、単なる背景音ではありません。映像と一体となり、ゲストの感情を揺さぶり、二人のストーリーをより鮮やかに彩る重要な役割を担います。ここでは、BGM選びの基本的な考え方と、失敗しないための3つの視点をご紹介します。
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1-1. なぜBGMが重要なのか?
BGMは、映像の印象や雰囲気を大きく左右します。アップテンポな曲は明るく楽しい雰囲気を、バラード調の曲はしっとりとした感動的な雰囲気を演出できます。映像と音楽は互いに影響し合い、ムービー全体の印象を決定づけるため、映像の内容と音楽のテンポや雰囲気を調和させることが重要です。
BGMは、映像の「感情」を増幅させる魔法のような存在です。写真一枚一枚に込められた思い出や、二人の歩んできた道のりを、音楽がより深く、より鮮やかにゲストの心に届けます。
1-2. BGM選びで失敗しないための3つの視点
プロフィールムービーのBGMを選ぶ際には、以下の3つの視点を意識することで、より感動的で記憶に残るムービーに仕上がります。
- 歌詞の内容:結婚式というお祝いの場にふさわしい、前向きでポジティブな歌詞を選びましょう。失恋や別れ、ネガティブな内容の歌詞は避けるのが賢明です。家族愛や友人への感謝、未来への希望を歌った曲は特に人気があります。
- 曲調とテンポ:ムービーの各シーン(生い立ち、出会い、現在)の雰囲気に合った曲調とテンポを選びましょう。活気のあるシーンにはアップテンポな曲、感動的なシーンにはしっとりとしたバラードを合わせるなど、映像の内容に合わせてBGMを選ぶことが大切です。
- 新郎新婦の思い出やテーマとの合致:二人の思い出の曲や、結婚式のテーマに合った曲を選ぶことで、よりパーソナルで心に響くムービーになります。ゲストにとっても、二人の個性やストーリーが伝わりやすくなります。

歌詞の意味を深く理解し、二人のストーリーとリンクする曲を選ぶことが、ゲストの心に響くムービーを作る秘訣です。
2. 感動を呼ぶ!プロフィールムービーBGM選曲のコツ
ここからは、具体的なBGMの選曲方法と、複数曲を組み合わせる際のテクニックについて解説します。
2-1. シーン別おすすめBGMの選び方
プロフィールムービーは、一般的に「冒頭パート」「新郎パート」「新婦パート」「二人パート」「締めパート」の5つのパートで構成されます。 各パートの雰囲気に合わせてBGMを選ぶことで、ストーリーにメリハリが生まれ、ゲストを飽きさせません。
生い立ちパート(幼少期~学生時代)
新郎新婦それぞれの幼少期から学生時代を振り返るパートです。家族への感謝や、成長の喜びを感じさせるような、明るく温かい曲がおすすめです。
- 明るく、希望に満ちた曲:
- 絢香「ありがとうの輪」:温かな歌声と心に響く歌詞が魅力で、家族や友人への感謝を伝えるテーマにぴったりです。特に新婦の生い立ちパートにおすすめです。
- いきものがかり「笑顔」:爽やかで心温まる楽曲で、愛する人を思い描きながら喜びと感謝の気持ちを表現しており、新婦の生い立ちや馴れ初めのシーンに明るい雰囲気と感動的な瞬間を演出できます。
- 家族への感謝を込めた曲:
- Kiroro「未来へ」:リリースから今も色あせることなくプロフィールムービーの定番BGMとして支持されています。娘から母への想いをつづった内容で新婦生い立ちパートにぴったりです。
出会い~交際パート
二人の出会いから交際、そして結婚に至るまでの道のりを描くパートです。二人の思い出の曲や、ロマンチックで温かい曲が適しています。
- 二人の思い出の曲:
- Official髭男dism「115万キロのフィルム」:近年不動の1位で、歌詞・メロディともに結婚式に申し分ない名曲。大切な人との思い出をフィルムに焼き付けたいという歌詞が、二人のこれまでの歩みを紹介する映像にマッチします。,
- 平井大「Stand by me, Stand by you.」:穏やかなメロディと温かい歌詞が、二人の絆を優しく包み込みます。
- ロマンチックで温かい曲:
- MISIA「アイノカタチ feat. HIDE (GReeeeN)」:ストレートに愛情を表現した歌詞とゆったりしたテンポで、多くの先輩新郎新婦が使用している人気曲です。
現在~未来パート(結婚への決意)
結婚への決意や、これからの未来への希望を表現するパートです。力強く、前向きな曲や、感謝と誓いを表現する曲がおすすめです。
- 力強く、前向きな曲:
- ケツメイシ「君とつくる未来」:未来に向かって共に歩んでいく希望に満ちた歌詞が特徴で、新郎新婦のプロフィールムービーにぴったりです。,
- 高橋優「福笑い」:温かな笑顔を感じさせる歌詞とメロディで、新郎新婦が幸せに包まれる結婚式にぴったりです。
- 感謝と誓いを表現する曲:
- 福山雅治「家族になろうよ」:スローテンポで落ち着いた大人っぽい雰囲気が漂い、感動的なプロフィールムービーに最適です。
- JUJU「やさしさで溢れるように」:温かな歌声と心に響く歌詞が特徴で、サビに向かって高まりを見せるメロディーは、ムービーに感動的な盛り上がりを与えてくれます。
2-2. 複数曲を組み合わせる際のポイント
プロフィールムービーでは、1曲から3曲が一般的です。 特に2~3曲を組み合わせることで、各パートにメリハリが生まれ、ストーリー性を高めることができます。,
- 曲数の目安:
- 1曲の場合:ムービー全体に統一感が生まれ、シンプルで洗練された印象を与えます。ただし、長すぎるとゲストが飽きる可能性があるので、適切な長さの曲を選びましょう。
- 2曲の場合:生い立ちパートと馴れ初めパートにメリハリが出ます。例えば、1曲目を生い立ちパート、2曲目を二人パートに使う構成が一般的です。,
- 3曲の場合(おすすめ):「新郎生い立ち」「新婦生い立ち」「二人パート」というプロフィールムービーの基本構成に合わせて、それぞれのパートでBGMを切り替えることで、各パートがはっきりと認識され、ゲストの感情が動きやすくなります。,,
- 曲の切り替え方:
- フェードイン・アウト:曲の終わりと始まりを自然につなぐために、フェードアウトとフェードインを効果的に使いましょう。
- サビでの切り替え:曲のサビの部分で次のパートに切り替えることで、感動的な盛り上がりを演出できます。
- 映像とのシンクロ:
- 写真1枚あたりの表示時間は8~10秒を目安にすると良いでしょう。
- 曲の終わりと映像の終わりを合わせることで、グンと映える映像に仕上がります。曲が長すぎる場合は、頭から使うタイミングを調整するなどして、映像と曲の終わりを合わせましょう。

曲の切り替えは、単に音を途切れさせるのではなく、次のシーンへの期待感を高める演出と捉えましょう。プロのムービーでは、この切り替えが非常にスムーズです。
2-3. 世代別・ジャンル別おすすめBGM
ここでは、特に感動的なプロフィールムービーに合う、邦楽と洋楽のおすすめ曲をご紹介します。
定番・感動系邦楽
- クリス・ハート「糸」:中島みゆきの名曲をクリス・ハートがカバーしたこの曲は、クリアな歌声が心に響き、感動的な時間を演出します。結婚式にぴったりの歌詞と美しいメロディで、涙を流す参列者も多いでしょう。
- AI「ハピネス」:テンポが良く明るい雰囲気ながらも、感動的に、そして両親や相手への感謝の思いを乗せる事ができます。AIの力強くも優しい歌声は、会場にいるゲストの心もきっと震わせてくれるはずです。
- 福山雅治「家族になろうよ」:世代を問わず愛される定番曲で、温かい家族の絆を感じさせる歌詞が感動を呼びます。
- Mr.Children「365日」:日々の感謝と愛情を歌い上げた、心温まるバラードです。
心に響く洋楽
洋楽は、プロフィールムービーにスタイリッシュで国際的な雰囲気を与える魅力的な選択肢です。英語の歌詞が多いため、邦楽に比べて映像の内容に集中しやすく、全体が洗練された印象に仕上がります。
- ONE OK ROCK「Wherever you are」:英語の歌詞が多いですが、美声から放たれる思いのこもった歌はプロフィールムービーにぴったりです。しっとりとした曲調と素敵な歌詞が、感動ムードを演出したいシーンに最適です。
- Blue「The Gift」:過去5年間に結婚式を挙げた約20組に1組のカップルが使用している人気曲で、どのようなシーンでも感動を呼ぶ定番のウェディングソングです。
アップテンポで楽しい邦楽
明るく楽しい雰囲気を演出したい場合は、アップテンポな曲も効果的です。
- ケツメイシ「出会いのかけら」:出会いの喜びを歌った、爽やかで前向きな曲です。
- Official髭男dism「Pretender」:切ないながらも疾走感のあるメロディが、二人の歩みをドラマチックに演出します。
選曲に迷ったら、ISUM(アイサム)の週間申請ランキングを参考にしてみるのも良いでしょう。多くのカップルに選ばれている曲は、それだけ多くの人の心に響く力がある証拠です。
3. 著作権は最重要!プロフィールムービーBGMの法的注意点
プロフィールムービーに市販の楽曲を使用する場合、著作権に関する適切な手続きが不可欠です。これを怠ると、思わぬトラブルに発展する可能性があります。
3-1. なぜ著作権処理が必要なのか?
アーティストの楽曲は著作権によって守られており、結婚式においても例外ではありません。プロフィールムービーなどの結婚式ムービーにアーティストの楽曲を無断で使用して上映することはできません。 結婚式で音楽を流す際には、「演奏権」と「複製権」の2つの重要な権利が関わってきます。
- 演奏権:結婚式場やパーティー会場でCDやデジタル音源を再生する際に必要になります。式場がJASRAC(日本音楽著作権協会)などの著作権管理団体と包括契約を結んでいれば、新郎新婦が個別に申請する必要はありません。
- 複製権:プロフィールムービーやエンドロールなどの映像に楽曲を組み込む場合に必要になります。市販のCD音源を映像制作ソフトなどでコピーして使用する行為は「複製」にあたるため、別途許可が必要です。,

「市販のCDを買ったから大丈夫」と思われがちですが、ムービーに組み込む場合は「複製権」の処理が別途必要です。これは非常に重要なポイントなので、必ず確認しましょう。
3-2. 著作権処理の方法と費用
プロフィールムービーに市販の楽曲を使用する場合、一般社団法人音楽特定利用促進機構(ISUM:アイサム)を通じて許諾を得るのが一般的です。,
- ISUM(アイサム)の利用:
- ISUMは、結婚式で市販の楽曲を流すために必要な著作権(と複製権)の手続きを代行してくれる団体です。
- 個人でISUM申請を行うことはできず、ISUMと提携しているブライダル事業者(式場やムービー制作業者など)のみが行えます。
- ISUMデータベースに登録されている楽曲のみ使用可能です。リリースされたばかりの新曲はデータベースにない場合があるので注意が必要です。
- ISUM申請を業者にお願いした場合の相場は1曲5,000円前後です。
- 式場提携業者への依頼:
- 多くの式場では、提携しているムービー制作業者を通じてISUM申請を行ってくれます。,
- 自作ムービーの場合でも、式場によってはISUMを通して曲の複製権を申請してくれる場合があるので、事前にプランナーに相談しましょう。

3-3. 著作権フリー音源の活用
著作権フリーの音源を利用すれば、著作権処理の手間や費用を抑えることができます。ただし、利用規約をしっかり確認することが重要です。
- 無料・有料サイトの紹介:
- YouTube Audio Library:YouTubeクリエイター向けに提供されている無料の音源ライブラリです。
- DOVA-SYNDROME、甘茶の音楽工房など:個人利用であれば無料で利用できるサイトも多数あります。
- 有料のストックミュージックサイト:より高品質な音源を求める場合は、有料サイトの利用も検討しましょう。
- 利用規約の確認の重要性:
- 「著作権フリー」とされていても、商用利用や改変の可否など、利用規約は音源によって異なります。結婚式での利用が許可されているか、必ず確認しましょう。
- フリーの曲でも、途中をカットしてつなげるなどの編集ができない曲も多いため、注意が必要です。

4. プロフィールムービー制作、DIY?プロに依頼?
プロフィールムービーの制作方法には、自作(DIY)とプロへの依頼の2つの選択肢があります。それぞれのメリット・デメリットを理解し、二人に合った方法を選びましょう。
4-1. 自作のメリット・デメリット
近年、パソコンやスマートフォンの動画編集技術の向上により、自作のプロフィールムービーを披露するカップルも増えています。
メリット | デメリット |
---|---|
費用を抑えられる | 時間と手間がかかる |
思いが伝わりやすい | クオリティの壁がある |
自由度が高い | 著作権処理の手間がかかる |
自分たちのペースで制作できる | 映像制作の専門知識が必要になる場合がある |
「ゼクシィ結婚トレンド調査2023」によると、結婚式を挙げた人のうちプロフィールムービーを上映した人の自作率は63.9%と高い水準です。 しかし、「他の人たちのムービーと比べて見劣りするんじゃないか」「画質が粗くならないか」といった不安の声も聞かれます。
4-2. プロに依頼するメリット・デメリット
結婚式の準備と仕事の両立で時間が確保できない場合や、高品質なムービーを求める場合は、プロの業者に依頼するのも良い選択です。
メリット | デメリット |
---|---|
ハイクオリティな仕上がり | 費用がかかる |
制作の手間がかからない | 自由度が低い場合もある |
著作権処理も安心 | 業者選びに時間がかかる場合がある |
結婚式準備に集中できる |
プロの業者に依頼することで、時間をかけずに二人の好みに合ったムービーに仕上がります。 多くの業者がISUM申請に対応しているため、著作権の心配も軽減されます。
自作でもプロに依頼するにしても、最も大切なのは「二人の思い」が伝わるムービーにすることです。プロの業者の中には、映画やゲームで活躍するCGデザイナーが作成する映像のように、高品質で安定した面白さがあるところもあります。

自作するなら、写真の枚数や配分、文字の位置やフォントなど、細部にまでこだわることで「プロ見え」するムービーに近づきますよ。
5. プロフィールムービーBGMに関するよくある質問(Q&A)
Q1: プロフィールムービーに何曲くらい使うのがベストですか?
A: 一般的には2~3曲がおすすめです。, 新郎生い立ち、新婦生い立ち、二人パートと区切って、それぞれのパートに合った曲を選ぶと、ストーリーにメリハリが生まれてゲストを飽きさせません。
Q2: 歌詞がないインストゥルメンタル曲でも大丈夫ですか?
A: はい、インストゥルメンタル曲もおすすめです。歌詞がない分、映像に集中してもらいやすく、おしゃれで洗練された印象を与えられます。著作権フリーのインストゥルメンタル曲も豊富にありますので、選択肢の一つとして検討してみてください。
Q3: 昔の流行歌を使いたいのですが、著作権は大丈夫ですか?
A: 昔の流行歌であっても、著作権は存在します。市販のCD音源をプロフィールムービーに組み込む場合は、ISUMを通じて複製権の許諾を得る必要があります。, ISUMデータベースで検索し、利用可能か確認しましょう。
Q4: 友人に作ってもらう場合も著作権は必要ですか?
A: はい、必要です。個人・法人問わず、市販の楽曲をプロフィールムービーに組み込む場合は、著作権(複製権)の許諾が必要です。 友人に作ってもらう場合でも、ISUMを通じて適切な手続きを行うか、著作権フリーの音源を使用するようにしましょう。
まとめ
プロフィールムービーのBGM選びは、結婚式を感動的に彩るための非常に重要な要素です。歌詞の内容、曲調、テンポ、そして何よりも二人の思い出に合った曲を選ぶことで、ゲストの心に深く響くムービーが完成します。
また、著作権に関する知識と適切な手続きは、安心してムービーを上映するために不可欠です。ISUMの利用や著作権フリー音源の活用など、賢い選択を心がけましょう。自作するにしても、プロに依頼するにしても、二人の「ありがとう」と「これからもよろしく」の気持ちが伝わる、最高のプロフィールムービーを作り上げてください。このガイドが、お二人の理想の結婚式を叶える一助となれば幸いです。