結婚式のプロフィールムービーは、新郎新婦の生い立ちや二人の出会い、そして今日までの歩みをゲストに紹介する大切な演出です。写真やBGMはもちろん、添えられたコメント一つで、ムービーの印象は大きく変わります。特に、写真一枚一枚にコメントを添えるオーソドックスなスタイルでは、写真の枚数分のコメントを考える必要があり、多くの新郎新婦様が頭を悩ませるポイントです。
この記事では、プロフィールムービーのコメント作成に悩む皆様のために、ゲストの心に深く響くコメントの書き方から、そのまま使える具体的な例文、そして作成時の注意点まで、プロの視点から徹底的に解説します。感動や笑いを誘い、ゲスト全員が楽しめる最高のプロフィールムービーを完成させるためのヒントが満載です。
1. プロフィールムービーコメント作成の基本原則
プロフィールムービーのコメントは、単なる写真の説明ではありません。ゲストに新郎新婦の人柄やエピソードを伝え、共感を呼ぶための重要な要素です。効果的なコメントを作成するために、まずは基本的な原則を押さえましょう。
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1-1. なぜコメントが重要なのか?写真に「ストーリー」を添える力
写真は一瞬を切り取りますが、その背景にある物語や感情までは伝えきれません。コメントは、写真だけでは見えない「誰といた」「何をした」「何を思った」といった情報や、その時の気持ちを補足し、ゲストの想像力を掻き立てます。例えば、運動会の写真に「リレーで転んだけど最後まで走り切った!」と添えることで、努力や成長のストーリーが伝わり、より印象深いムービーになります。

写真の見たままを説明するだけでなく、その時の感情や裏話、エピソードを具体的に書くことで、ゲストの心に響くムービーになりますよ。
1-2. ゲストファーストの視点を持つ
プロフィールムービーは、新郎新婦の自己紹介であると同時に、ゲストへのおもてなしの気持ちを伝える場でもあります。コメントは、ゲストが楽しめる内容や共感できるエピソードを意識して作成しましょう。 例えば、輝かしい実績を羅列するよりも、その裏にあった努力や、支えてくれた人々への感謝を伝える方が、温かい印象を与えます。自慢話にならないよう、謙虚な姿勢で感謝の気持ちを込めることが大切です。
1-3. コメントの長さと表示時間
ゲストがコメントをスムーズに読み、写真もじっくり見られるように、コメントの文字数には注意が必要です。一般的に、1枚の写真の表示時間は5~7秒程度が目安とされています。 この時間内に読み切れる文字数は、1秒あたり4文字という映画字幕の基準を参考にすると、1枚あたり20~30文字程度が最適です。 長文になりすぎると、ゲストは文字を読むのに精一杯で、写真や映像の内容が頭に入ってこなくなってしまいます。
【文字数と表示時間の目安】
写真1枚あたりの表示時間 | コメントの文字数目安 | 備考 |
---|---|---|
5~7秒 | 20~30文字 | 1行15文字×2行程度が読みやすい |

文字数が多くなりがちな場合は、伝えたい要点を絞り、簡潔な言葉で表現することを心がけましょう。どうしても長くなる場合は、複数枚の写真で一つのエピソードを語るのも効果的です。
1-4. 読みやすいフォントと句読点のルール
コメントのフォント選びも、ムービーの印象を左右する重要な要素です。細すぎる文字や装飾が多すぎるフォントは、会場のスクリーンでは読みにくい場合があります。太めのゴシック体など、シンプルで視認性の高いフォントを選びましょう。
また、結婚式では「お祝いごとに終止符を打たない」という意味で、句読点(「、」「。」)を使わないのがマナーとされています。 句読点を使いたい箇所は、半角または全角スペースで字間を空けるようにしましょう。
1-5. 忌み言葉を避ける
結婚式というおめでたい席では、縁起が悪いとされる「忌み言葉」の使用は避けるべきです。 例えば、「別れる」「切れる」「終わる」「破れる」などの言葉や、「重ね言葉」と呼ばれる「たびたび」「しばしば」「ますます」「いろいろ」なども避けるのが一般的です。 意図せず使ってしまわないよう、コメント作成後は必ず見直しを行いましょう。

2. プロフィールムービーの基本構成と各パートのコメント例文
プロフィールムービーは、一般的に「冒頭」「新郎パート」「新婦パート」「二人パート」「締め」の5つのパートで構成されます。 各パートの役割を理解し、適切なコメントを添えることで、ストーリー性のある感動的なムービーが完成します。
- 冒頭にタイトルや挨拶
- 新郎を10-20枚程度の写真で紹介
- 新婦を10-20枚程度の写真で紹介
- 二人の出会いや結婚式準備風景を10-20枚程度の写真で紹介
- 最後に締めの挨拶やタイトル
2-1. 冒頭(オープニング)のコメント例文
ムービーの冒頭は、ゲストに感謝を伝え、これから始まる物語への期待感を高める大切なパートです。 タイトル形式と挨拶文形式があります。
タイトル表記で始める例文
- 二人の生い立ち
- 二人の歩み
- 生い立ち紹介
- 二人が出会ったキセキ(奇跡と軌跡をかけてる表現)
- 感謝
- ありがとう
- HAPPY WEDDING
- OUR MEMORIES
- OUR PROFILE
コメントや挨拶文で始める場合の例文
- 本日はお忙しい中私たちの結婚式にご出席くださり 誠にありがとうございます
- 私たち二人が今日の良き日を迎えられたのは 一重に皆様のお陰です
- 今日はどうぞお楽しみください 二人の生い立ちについてご紹介させて頂きます
- 皆様へ感謝の気持ちをこめて 2人のこれまでを紹介させていただきます
2-2. 新郎・新婦パートのコメント例文(生い立ち)
新郎新婦それぞれの生い立ちを紹介するパートです。幼少期から現在までの成長の軌跡を、写真とコメントで綴ります。ゲストが親近感を持てるようなエピソードを盛り込むと良いでしょう。
幼少期のコメント例
- 新郎 〇〇 19〇〇年 〇月〇日 東京都千代田区に産まれる
- 新婦〇〇の誕生 あまり泣かない静かな甘えん坊でした
- 一番最初に覚えた言葉は「ママ」でした
- 誕生時の体重は◯◯◯◯グラム 大きな(小さめな)赤ちゃんでした
- 元気いっぱいおてんば娘の誕生!
- 初めての運動会!かけっこで1等賞をゲット!!
小学校から中学までのコメント例
- 〇〇〇〇年〇月〇日 小学校入学
- 勉強は苦手 でもスポーツ万能で運動会ではいつも1位
- 読書が大好きでいつも本を読んでいる女の子でした
- 学芸会では主役の◯◯に抜擢 緊張しています
- リレーで転んだけど最後まで走り切った!
- 部活に熱中!悔しい思いをした初めての大会
- クラスメイトと放課後のカラオケで青春ソング大合唱!
高校や大学時のコメント例
- 県内トップの進学校に何とか入るも レベルの高さに圧倒され気味
- 高校で出会った親友たち 今も大切な仲間です
- 高校生活の思い出はやはり部活動 今も草野球は続けています
- この頃から本格的にプロの乗り手を目指すようになりました
- 卒業旅行で行ったハワイ 一生ものの仲間になりました
- 二十歳の成人式 大人の仲間入りです
社会人後のコメント
- 新卒で〇〇会社に入社 慣れない仕事に焦りまくりの日々
- 時に厳しく優しい先輩方 いつもお世話になってます
- いつも親切に指導してくださる◯◯部長 ありがとうございます
- 初めて配属された◯◯部署 いつも時間に追われて戦っています
- 支え合える同僚に恵まれ充実した社会人生活!
- 夢だった消防士に 同期のみんな いつも支えてくれてありがとう

各年代で印象的な出来事や、その時の感情を具体的に表現すると、ゲストはより深く感情移入できます。特に、失敗談や苦労話にユーモアを交えると、親近感が湧きやすくなりますよ。
2-3. 二人パートのコメント例文(出会い~結婚まで)
新郎新婦二人の出会いから、交際、プロポーズ、そして結婚式準備までの道のりを紹介するパートです。二人の個性が光るエピソードや、感謝の気持ちを伝えるコメントを盛り込みましょう。
交際期間のコメント
- 二人でよく行った喫茶店 これからも通い続けます
- 初めてデートした思い出の横浜みなとみらい 夜景が綺麗でした
- 付き合って1年の記念日には 一緒に海外旅行に行きました
- 夫:一生俺の味噌汁を作ってくれ 妻:インスタントならいいです
- あれゴリラかな? ちがうよ新郎の◯◯だよ
- 運命の糸か?!両親の車のナンバーが同じ!!!
- 初めて神戸でデート♡ さぶっ!!
結婚式までの準備期間のコメント
- ウェディングドレスの試着 色々着てみました
- 頑張って手作りしたブーケ かわいく出来ました
- 生い立ちムービー作成中 このムービーも自分たちで作りました
- 招待状を二人で手作り 皆さまへの感謝の思いを注入しています
- 前撮り撮影 笑顔のたえない一日でした☆

二人の馴れ初めや思い出は、ゲストが最も楽しみにしている部分の一つです。クスッと笑えるようなユーモラスなエピソードや、感動的なプロポーズの瞬間などを盛り込むと、より印象的なムービーになります。
2-4. 締めのコメント例文
プロフィールムービーの締めくくりは、ゲストへの感謝と、これからの二人の未来への抱負を伝える大切なパートです。 ムービーの役割や、その後の披露宴の流れに合わせて選びましょう。
感謝を伝えるコメント
- 本日はお忙しい中ご出席くださり 誠にありがとうございます
- 皆様に支えられて今日の佳き日を迎えられたこと 心より幸せに感じております
- 今日の良き日を迎えられたこと 心から感謝しています
- 本日はご出席誠にありがとうございます
未来への抱負
- これから二人で力を合わせて 幸せな家庭を築いていきます
- 未熟な二人ですが 今後ともご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします
- 絶対幸せになります
- いつもこんな笑顔でいられるようにお互いに支えあっていこう!!
タイトル系の表記
- 〇〇〇〇年 〇月〇日 新郎〇〇 新婦〇〇
- THE END
- 心からの感謝をこめて
- Thank you for coming today !

3. 心に響く!関係性別コメントのヒントと例文
プロフィールムービーのコメントは、ゲスト全員に向けたものだけでなく、特定の関係性のゲストに語りかけることで、よりパーソナルで感動的なメッセージになります。特に感謝を伝えたい相手へのコメントは、ムービーの感動を深める重要な要素です。
3-1. 両親・家族への感謝を伝えるコメント
両親や家族への感謝は、プロフィールムービーで最も感動を呼ぶテーマの一つです。 育ててくれたことへの感謝、思い出のエピソード、そしてこれからの決意を伝えましょう。
- ここまで大きく育ててくれた 両親に感謝です
- いつも支えてくれたお父さんお母さん 本当にありがとう
- 大きな背中に憧れた若き日の父 今も変わらず僕の憧れです
- 二人の子供に生まれて 本当によかった
- お父さんお母さん 少し寂しくなるけどこれからもよろしくね
- おじいちゃん おばあちゃん 幼い頃からたくさんの愛情を注いでくれて感謝しています
- 家族の絆を大切にし 幸せな家庭を作っていきたいと思います


両親への感謝は、ストレートな言葉で伝えるのが一番心に響きます。具体的なエピソードを交えながら、愛情と感謝の気持ちを表現しましょう。
3-2. 友人への感謝・エピソードコメント
友人との思い出は、ムービーに笑いや活気をもたらします。 共に過ごした青春時代のエピソードや、支え合ってきたことへの感謝を伝えましょう。
- みんなのおかげでここまでこれました
- みんなと一緒に過ごした日々が宝物です
- 友達のみんな 青春をありがとう
- いつも支えてくれてありがとう
- 〇〇(友人名)と過ごした時間は一生の宝物です
- 小学校時代の私を一番知っているのは〇〇だよね
- 中学時代 私をたくさん支えてくれてありがとう

友人へのコメントは、フランクでユーモアを交えたものが喜ばれます。ただし、内輪ネタになりすぎず、他のゲストにも伝わるような配慮も忘れずに。
3-3. 職場の上司・同僚へのコメント(配慮と感謝)
職場の上司や同僚へのコメントは、感謝と敬意を込めて、丁寧な言葉遣いを心がけましょう。仕事での支えや学びへの感謝を伝えると良いでしょう。
- いつも温かくご指導くださる〇〇部長 ありがとうございます
- 最高の同期に恵まれ 充実した社会人生活を送れました
- 慣れない仕事に戸惑う私を いつも支えてくれた同僚に感謝です
- これからもご指導ご鞭撻のほど よろしくお願いいたします
4. プロフィールムービーコメント作成のよくある疑問と解決策
コメント作成時に多くの新郎新婦様が抱える疑問とその解決策をご紹介します。
4-1. 全ての写真にコメントは必要?
全ての写真にコメントを付ける必要はありません。 特にエピソードが思いつかない写真や、連続する写真で一つのストーリーを語る場合は、コメントを省略したり、数枚の写真にまとめて一つのコメントを添えたりするのも効果的です。 大切なのは、コメントの有無よりも、ムービー全体を通してゲストに伝えたいメッセージが明確であることです。
4-2. 面白いコメントの作り方
面白いコメントは、ムービーにメリハリと笑顔をもたらします。 以下のポイントを参考に、二人の個性を活かしたユーモアを取り入れましょう。
- 自虐ネタ:新郎新婦のちょっとした失敗談や、お茶目な一面を披露する。ただし、ネガティブになりすぎないように注意。
- ギャップ:普段のイメージとのギャップを狙う(例:真面目そうに見えて実は〇〇だった)。
- ツッコミ:写真の内容に、あえてツッコミを入れるようなコメント。
- 流行語・時事ネタ:ゲストが共感できる範囲で、流行語や時事ネタを軽く取り入れる。
- 会話形式:新郎新婦の会話を再現するようなコメント。

4-3. 感動的なコメントのポイント
感動的なコメントは、ゲストの心に深く残り、結婚式の思い出をより美しく彩ります。 以下の要素を意識して作成しましょう。
- 具体的なエピソード:抽象的な言葉ではなく、具体的な思い出や出来事を描写する。
- 感謝の気持ち:両親、家族、友人、そしてパートナーへの心からの感謝を伝える。
- 素直な感情:喜び、感謝、決意など、その時の素直な感情を言葉にする。
- 未来への希望:これからの二人の人生や、ゲストとの関係性への希望を語る。

感動的なコメントは、ゲストが共感できる「家族愛」や「友情」のテーマを軸にすると作りやすいです。特に、普段なかなか伝えられない感謝の気持ちを、この機会にムービーで表現してみましょう。
まとめ
プロフィールムービーのコメントは、新郎新婦の想いをゲストに伝えるための大切なツールです。写真一枚一枚に込められたエピソードや感情を、ゲストファーストの視点で、簡潔かつ心に響く言葉で表現することが成功の鍵となります。
この記事でご紹介した基本原則や例文、そして作成のヒントを参考に、ぜひお二人らしい最高のプロフィールムービーを完成させてください。ゲストの皆様が笑顔になり、感動に包まれるような、忘れられない結婚式の一コマとなることを願っています。
準備は大変かもしれませんが、コメント一つ一つに心を込めることで、その想いは必ずゲストに伝わります。このムービーが、お二人の新たな人生の素晴らしいスタートを彩る一助となれば幸いです。