PremiereProで合成編集をするための基礎知識

PremiereProを使って動画編集を行っていく時の大きなメリットの一つが合成編集もある程度自在にできるという点です。この点はムービーメーカーやimovieなどの初心者向けのソフトと比較しても大きく違いのある点です。しかしこの合成機能を使っていくためには、ある程度合成とはどのようなものなのか?合成の基本概念について理解しておく必要があります。このページではPremiereProで合成編集を行っていく時に必要となる、基本的な知識についてご紹介しています。

PremiereProで合成編集をするための基礎知識

PremiereProを使って合成編集をしているというAdobeユーザーの方も多いはずです。合成と一言に言っても炎や水をCGで作成して合成するようなVFXだけが合成ではなく、テロップや座布団を加える作業も基本的には合成編集の操作です。合成ってそもそも何?という基本的な点から見ていきましょう。

合成とは?

合成とはフレーム同士を重ねる事を意味しています。重ね合わせる素材には透明な領域を設定することが出来るので、背景が透けた状態の素材をそれぞれ重ね合わせることが出来ます。動画の上にテキストを配置したり、動画の上にピクチャインピクチャと呼ばれる手法で写真や動画をワイプ表示させたりといったこともいわゆる合成編集の事です。

透明にする領域をより細かく設定していって、前景と背景の色を合わせたりといった編集も合成編集の一環ではありますが、初心者の方はまず素材同士に透明な領域を設定して重ね合わせていくという基本の操作をしっかりと覚えておきましょう。

ビデオ信号の基本

合成について学んでいく時にRGBとよばれるビデオ映像の色信号についての理解も欠かすことが出来ません。RGB(red赤・green緑・blue青)はそれぞれの色に分かれた3つのチャンネルで、ビデオ映像はこのRGBの三つの色を駆使して表現されています。

後述しますが、これらの色のチャンネル情報に加えて背景が透明であることを示すアルファチャンネルというチャンネルも4つめとして存在していて、合成を行う際にはこれらのカラーチャンネルやアルファチャンネルの情報も使いながら編集を行っていきます。

トラックの上下と画面上での上下関係

PremiereProでは編集用のトラックが複数個表示されています。合成編集を行う為には、このトラックに配置する素材が画面上では実際にどのような表示順序になるのかを正しく理解しておく必要があります。

トラック上で最上位に表示されているクリップはそのまま画面上でも最上位(最前面)に表示されます。

これは合成編集を開始していくために必ず必要なポイントなので、この上下関係、前後関係はしっかり覚えておきましょう。上に表示したい透明な背景を持つクリップはやはり上に配置していく必要が出てきます。

背景が透明なクリップ=アルファチャンネル付きクリップ

合成編集をPremiereProで行っていく時、アルファチャンネルという言葉を必ず耳にすることがあるはずです。アルファチャンネルというのはクリップの透明な領域を示す情報の事で、アルファチャンネル付きクリップというのは特別な合成編集の操作を行わなくても勝手に背景が抜けている状態でトラックに配置することが出来ます。

グリーンスクリーン素材などでは自分でグリーンバックの部分をクロマキーで除去する必要が出てきますが、アルファチャンネルが付いている合成用の素材の場合には自分で背景を除去する必要がありません。

PremireProやAfterEffectsがまだ初心者という場合には、このアルファチャンネル付きの素材を上手に駆使することで面倒な背景除去編集を除いて、簡単に合成をチャレンジすることが出来ます。

アルファチャンネルが無い場合の合成

アルファチャンネルが付いている合成に特化した素材というのは、実際にはそれほど多くないかもしれません。例えばYoutubeなどでクリエイティブコモンズライセンスで提供してくれている素材クリップなどを使うケースでは、Youtubeで公開されているmp4動画そのものにアルファチャンネルを加えることが出来ませんので、自分で背景を改めて除去する必要が生じます。

背景が黒いのか、グリーンかブルー、白いのかなどでも最適な合成方法が変わってきますが、アルファチャンネルが無い場合には自分で背景をどうにか除去しないと重ねることが出来ないという点は覚えておきましょう。

背景が透明なクリップだと合成が簡単

このページではPremireProで合成編集を行っていくための基本中の基本となる知識についてご紹介させて頂きましたが、既にそんなこと知っているよという方も多かったかもしれません。

アルファチャンネルについての理解が深まると、高度な合成に必要となるマット(アルファチャンネルの領域)をより細かく高度に作ることが出来るようになっていきます。コントラストを使ったり、カラー情報を使ったりと色々なカラーチャンネルを駆使して合成用のマットを作っていく事が出来ますので、これからも引き続きアルファチャンネルについても理解を深めていきましょう。

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