かつてWindowsユーザーに広く愛用された動画編集ソフト「Windows ムービーメーカー」。特に結婚式のプロフィールムービーやエンドロールを自作する際に、その手軽さから多くの新郎新婦に選ばれてきました。しかし、Microsoftは2017年1月10日に本ソフトの配布とサポートを終了しており、現在では公式にダウンロードすることはできません。もし「ムービーメーカー ダウンロード」といったサイトを見つけても、ウイルスやスパムウェアのリスクがあるため、利用は絶対に避けるべきです。
本記事では、今もなお「Windows Live ムービーメーカー 2012」などの旧バージョンをお使いの方のために、その対応拡張子を詳しく解説します。さらに、ムービーメーカーの代替となる最新の動画編集ソフトを無料・有料問わずご紹介し、これから結婚式ムービーを自作したいと考えている方にとって最適な選択肢と、制作を成功させるための重要なポイントを提案します。
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ムービーメーカーの基礎知識
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Windows ムービーメーカーの対応拡張子と過去の役割
Windows ムービーメーカーは、Windows Essentials 2012の一部として提供されていた「Windows Live ムービーメーカー 2012」が実質的な最終バージョンです。このバージョンは、初心者でも直感的に操作できるシンプルなインターフェースが特徴でした。
ムービーメーカーは既にサポートが終了していますが、過去に作成したプロジェクトの確認や、古い素材の互換性を理解する上で、対応拡張子の知識は今でも役立ちます。
読み込み(インポート)可能なファイルの拡張子
ムービーメーカーは、動画、音声、画像の各ファイル形式に対応していました。特に動画ファイルは多岐にわたる形式をサポートしており、当時のフリーソフトとしては非常に優れていました。,
動画の対応拡張子一覧
ムービーメーカーは、当時としては珍しくMP4ファイルの標準読み込みに対応していました。これは、プラグインの追加が必要な他のフリーソフトと比較しても、非常に便利な点でした。
- 3GP
- AVI
- ASF
- M2TS
- MPEG
- MP4
- MKV
- MOV
- TS
- WMV
- VOB
ワンポイントアドバイス:拡張子とコーデックの重要性
動画ファイルは、拡張子(コンテナ形式)だけでなく、内部の「コーデック」が非常に重要です。コーデックとは、動画や音声を圧縮・伸長するための技術(プログラム)のことです。,
たとえ対応拡張子リストにあるファイルでも、その動画が圧縮されたコーデックがPCにインストールされていなければ、ムービーメーカーで読み込んだり再生したりすることはできません。もし読み込みエラーが発生した場合は、「コーデックパック」を検索してインストールすることで解決する可能性があります。,

結婚式ムービーでよく使うスマホで撮影した動画はMP4形式が多いですが、古いムービーメーカーでは再生できないコーデックの場合もあります。その際は、動画変換ソフトで互換性のある形式に変換してから取り込むのがおすすめです。
音楽ファイルの対応拡張子
現在主流のMP3やWAV形式に対応しているため、一般的な音楽ファイルの読み込みで困ることは少ないでしょう。もし読み込めない音源データがある場合は、ウェブサービスなどを利用してMP3形式に変換してから取り込むと良いでしょう。
- WMA
- MP2
- MP3
- WAV
- AIFF
- M4A
- OGG
画像ファイルの対応拡張子
JPEGやPNGなど、よく利用される高画質な画像形式に対応しています。ただし、PNGの透過情報(背景を透明にする機能)にはムービーメーカーは対応していません。
- JPEG
- PNG
- BMP
- GIF
- ICO
- TIFF
出力(エクスポート)可能なファイルの拡張子
ムービーメーカーから出力できる動画ファイル形式は限られていますが、汎用性の高いMP4形式に対応しているため、多くの用途で問題なく利用できました。
動画ファイルの拡張子
WMVとMP4の2種類が主な出力形式です。非圧縮のAVIやMOVアニメーションのような最高画質での出力には対応していませんが、MP4が利用できるため、一般的な動画共有サイトへのアップロードや再生には十分でした。
- WMV
- MP4
画像ファイルの拡張子
ムービーメーカーには、編集中の画面をスナップショットとして画像保存する機能があります。この機能で保存できる画像形式はPNGのみです。PNGは高画質であるため、この点での不便はほとんどありませんでした。
- PNG
【2025年最新版】Windows ムービーメーカーの代替ソフト徹底比較
Windows ムービーメーカーは既にサポートが終了しており、セキュリティリスクや最新OSでの動作保証がないため、新規で動画編集を始める方には推奨されません。, 現在は、ムービーメーカーよりも高機能で使いやすい代替ソフトが多数登場しています。特に結婚式ムービーの自作を考えている方には、以下のソフトがおすすめです。
初心者におすすめの無料・低価格ソフト
結婚式ムービーを初めて作る方でも安心して使える、操作が簡単なソフトをご紹介します。
ソフト名 | 特徴 | おすすめポイント |
---|---|---|
Windows フォト(Microsoft フォト) | Windows 10/11に標準搭載されている無料アプリ。, |
|
iMovie | MacやiPhoneにプリインストールされているApple純正ソフト。 |
|
VideoProc Vlogger | 完全無料で多機能な動画編集ソフト。 |
|
CapCut(キャップカット) | スマホ・PCで利用できる人気の無料動画編集アプリ。 |
|
Clipchamp(クリップチャンプ) | Windows 11に標準搭載されているMicrosoft公式の動画編集ソフト。 |
|
Shotcut | Windows、Mac、Linuxで利用可能なオープンソースの無料動画編集ソフト。, |
|

結婚式ムービーは一生の思い出になる大切な作品です。無料ソフトでも十分なクオリティのものが作れますが、より凝った演出をしたい場合は、有料ソフトの体験版を試してみるのも良いでしょう。
より高度な編集を求める方におすすめの有料ソフト
プロ並みのクオリティを目指したい方や、将来的に動画編集を趣味にしたい方には、高機能な有料ソフトがおすすめです。
ソフト名 | 特徴 | おすすめポイント |
---|---|---|
PowerDirector(パワーディレクター) | 国内シェアNo.1の定番ソフト。, |
|
Filmora(フィモーラ) | 初心者でもプロ並みの動画が作れると評判のソフト。, |
|
Adobe Premiere Elements | Adobe社の初心者向け動画編集ソフト。 |
|
DaVinci Resolve(ダビンチリゾルブ) | プロも使用する高機能な無料版と有料版があるソフト。 |
|
VideoStudio Pro | 初心者から中級者向けの動画編集ソフトとして人気。, |
|
経験談:結婚式ムービー制作ソフト選びのポイント
私自身、友人の結婚式ムービーを制作した経験から言えるのは、ソフト選びは「どこまでこだわりたいか」と「PCのスペック」で決めるのが良いということです。ムービーメーカーのようなシンプルなソフトで十分な方もいれば、凝った演出のために高機能なソフトが必要な方もいます。まずは無料体験版をいくつか試して、ご自身のPCで快適に動作するか、操作感が合うかを確認することをおすすめします。特に結婚式ムービーは、写真や動画の枚数が多くなりがちなので、動作の軽さも重要なポイントです。
結婚式ムービー制作を成功させるための重要ポイント
ムービーメーカーの対応拡張子を理解することは、古いプロジェクトを扱う上で役立ちますが、これから結婚式ムービーを制作する際には、以下の点にも注意しましょう。
1. 最新の動画形式と互換性
現在主流の動画形式はMP4(H.264/AACコーデック)です。 ほとんどのカメラやスマートフォンで撮影された動画はこの形式ですが、古いムービーメーカーでは、新しいコーデックで圧縮されたMP4ファイルが読み込めない場合があります。新しいソフトであれば、幅広い形式に対応しているため、互換性の問題は格段に減ります。
2. 結婚式場での再生環境の確認
自作したムービーを結婚式場で上映する場合、式場が指定するファイル形式やメディア(DVD、Blu-ray、USBメモリなど)があることがほとんどです。, 事前に必ず確認し、それに合わせて出力形式を選びましょう。特にDVDは画質が劣化しやすいため、高画質での上映を希望する場合は、Blu-rayやデータファイルでの持ち込みが可能か確認することが重要です。

式場によっては、特定のソフトで作成された動画しか受け付けない場合や、プロジェクターの解像度に合わせたサイズ指定、アスペクト比(縦横比)の指定があることも。トラブルを避けるためにも、早めに確認して準備を進めましょう。
DVDとBlu-rayの違い
結婚式ムービーの納品形式として一般的なDVDとBlu-rayには、画質や記録容量、再生環境に大きな違いがあります。
項目 | DVD | Blu-ray |
---|---|---|
解像度 | 720×480ピクセル(SD画質) | 1920×1080ピクセル(フルHD画質) |
記録容量 | 片面一層で約4.7GB、片面二層で約8.5GB | 片面一層で25GB、片面二層で50GB |
再生環境 | ほとんどのDVDプレーヤーで再生可能 | Blu-ray対応のプレーヤーが必要 |
画質 | Blu-rayに比べて劣る | 高画質で、細部まで美しく映し出す |
3. 著作権とBGM選び
結婚式ムービーで市販の楽曲を使用する場合、著作権の処理が必要です。無許可での使用は著作権侵害にあたるため、ISUM(一般社団法人音楽特定利用促進機構)に登録されている楽曲を使用し、正規の手続きを踏むか、著作権フリーのBGMを利用しましょう。, また、動画に映り込む人物の肖像権にも配慮が必要です。


4. トラブルシューティングの知識と対策
動画編集中に「ファイルが読み込めない」「保存できない」といったエラーが発生することは少なくありません。ムービーメーカーに限らず、動画編集ソフトではメモリ不足やファイル破損が原因となることがあります。 エラーメッセージをよく確認し、適切な対処法を学ぶことがスムーズな制作につながります。

まとめ
Windows ムービーメーカーは、その手軽さから多くのユーザーに愛された動画編集ソフトでしたが、現在は公式サポートが終了しており、セキュリティリスクや最新OSでの動作保証がないため、新規での利用は推奨されません。,
もし古いムービーメーカーをお使いで、ファイルの読み込みや出力に問題がある場合は、本記事で紹介した対応拡張子やコーデックの知識が役立つでしょう。しかし、これから結婚式ムービーを自作する方には、セキュリティ面や機能面で優れている最新の代替ソフトの利用を強くおすすめします。
無料の「Windows フォト」や「VideoProc Vlogger」、Macユーザー向けの「iMovie」、そしてより高機能な「PowerDirector」や「Filmora」など、選択肢は豊富です。ご自身のスキルレベルやPC環境、そして「どんな結婚式ムービーを作りたいか」に合わせて最適なソフトを選び、一生の思い出に残る素晴らしい作品を完成させてください。