【2025年最新版】AviUtl拡張編集で動画編集を始める完全ガイド:準備から書き出し、効率化まで

AviUtlは、その無料でありながらプロレベルの動画編集が可能な拡張性の高さから、多くのクリエイターに愛用されているソフトウェアです。特に「拡張編集」機能を活用することで、一般的な動画編集ソフトと遜色ない高度な編集作業が行えるようになります。しかし、その独特な操作感から、初心者の方には少しハードルが高く感じられるかもしれません。

この記事では、AviUtlの拡張編集を使った動画編集の基本的な流れを、初心者の方でも迷わず進められるように徹底解説します。プロジェクトの作成から素材の読み込み、カット編集、エフェクト・テロップの追加、音声編集、プレビュー、そして最終的な動画の書き出しまで、一連の操作を網羅的にご紹介。さらに、動画編集をより快適に進めるための効率化のコツや、よくあるトラブルへの対処法も詳しく解説します。この記事を読み終える頃には、あなたもAviUtlを使った動画編集の基本をマスターし、自信を持って作品を作り始められるようになるでしょう。

1. AviUtlで動画編集を始める前の準備

AviUtlで本格的な動画編集を行うには、まず「拡張編集」機能を有効にし、必要なプラグインを導入することが不可欠です。これらの準備を整えることで、スムーズな編集作業が可能になります。

1.1 AviUtl本体と拡張編集プラグインの導入

AviUtlは本体だけではシンプルな動画編集しかできませんが、拡張編集プラグインを導入することで、タイムラインを使った高度な編集が可能になります。最新の安定版は、AviUtl本体がバージョン1.10、拡張編集プラグインがバージョン0.92が推奨されています。

ダウンロードしたファイルは、一つのフォルダにまとめて配置するのが一般的です。例えば、「AviUtl」というフォルダを作成し、その中に本体と拡張編集プラグインのファイルをすべて展開して入れましょう。これにより、ファイルの管理がしやすくなります。

1.2 必須プラグインの導入と設定

AviUtlは初期状態では扱えるファイル形式が限られています。MP4などの一般的な動画ファイルを読み込んだり、出力したりするためには、追加のプラグイン導入が必須です。特に以下のプラグインは「必須」と言えるでしょう。

  • L-SMASH Works(入力プラグイン): MP4、MOV、WMV、FLVなど、多様な動画・音声ファイルをAviUtlで読み込めるようにします。Mr-Ojii版の利用が推奨されています。
  • x264guiEx(出力プラグイン): 高品質なMP4形式で動画を出力するために必要です。YouTubeなどへのアップロードにはこの形式が推奨されます。
  • patch.aul: AviUtlの数多くのバグ修正、高速化、機能追加を行ってくれる非常に有用なプラグインです。
  • InputPipePlugin: L-SMASH Works使用時のメモリ使用量を削減し、動作を安定させる効果があります。

これらのプラグインは、AviUtl本体と同じフォルダ、または「Plugins」フォルダに配置することで有効になります。初期状態ではPluginsフォルダが存在しないため、手動で作成してから配置しましょう。

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プラグインはAviUtlの機能を飛躍的に拡張する鍵です。特にL-SMASH Worksとx264guiExは、現代の動画編集において欠かせない存在なので、必ず導入しておきましょう。


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2. 新規プロジェクトの作成と最適化

動画編集を始める前に、まず「新規プロジェクト」を作成し、動画のサイズやフレームレートなどの基本設定を行います。この設定は、最終的な動画の品質や編集中の動作の軽さに影響します。

2.1 プロジェクト作成の基本手順

AviUtlを起動し、拡張編集ウィンドウ(タイムライン)が表示されていることを確認します。もし表示されていなければ、メニューバーから「設定」→「拡張編集の設定」をクリックして表示させましょう。

タイムラインの空白部分を右クリックし、表示されるメニューから「新規プロジェクトの作成」を選択します。

ここで、動画の「画面サイズ(解像度)」や「フレームレート(fps)」、「音声レート(Hz)」などを指定します。これらの設定は、編集する動画素材や最終的な公開先に合わせることが重要です。

2.2 用途別おすすめプロジェクト設定

一般的な動画編集でよく使われる設定例を以下に示します。

YouTubeなどWeb向け(HD/フルHD)

高画質での公開を目的とする場合、以下の設定が一般的です。解像度を高くするほど、PCの処理性能が要求されます。

  • 画像サイズ: 1920×1080 (フルHD) または 1280×720 (HD)
  • フレームレート: 29.97fps (日本のテレビ放送規格に近く、Web動画でも一般的) または 60.00fps (より滑らかな動きが必要な場合)
  • 音声レート: 48000Hz (一般的な高音質)

DVD用プロジェクトの設定

最終的にDVDに書き出すことが目的の場合、DVDの規格に合わせた解像度で作成すると、編集中の動作が軽くなり、作業効率が向上します。

  • 画像サイズ: 864×480 (16:9ワイド画面) または 640×480 (4:3標準画面)
  • フレームレート: 29.97fps
  • 音声レート: 48000Hz

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編集する元動画の解像度やフレームレートに合わせてプロジェクト設定を行うと、画質の劣化を防ぎ、スムーズな編集が可能です。特にこだわりがなければ、元動画に合わせるのがおすすめです。


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2.3 AviUtlの初期設定最適化

AviUtlをより快適に使うために、いくつかの初期設定を見直しましょう。「ファイル」→「環境設定」→「システムの設定」から変更できます。

  • 最大画像サイズ: 編集する動画の最大解像度に合わせて、余裕を持った数値を設定します。例えばフルHD動画を扱うなら、幅2200、高さ1200程度に設定すると良いでしょう。
  • キャッシュサイズ: PCのメモリ容量に合わせてキャッシュサイズを増やすことで、プレビュー再生がスムーズになります。使用メモリの50%~75%程度が目安です。
  • 再生ウィンドウの動画再生をメインウィンドウに表示する: この設定にチェックを入れると、AviUtlのメインウィンドウで直接動画が再生されるようになり、作業効率が向上します。

これらの設定は、AviUtlを再起動することで反映されます。特にキャッシュサイズは、プレビュー時のカクつきを軽減するために非常に重要です。

3. 素材の読み込みとタイムライン管理

プロジェクトを作成したら、いよいよ動画や画像、音声などの素材をタイムラインに読み込んでいきます。AviUtlの拡張編集では、タイムラインが編集の中心となります。

3.1 動画・画像・音声素材の読み込み方法

最も簡単な素材の読み込み方法は、エクスプローラーなどから動画ファイルや画像ファイルを直接タイムラインにドラッグ&ドロップすることです。ファイルがレイヤーとしてタイムラインに配置されます。

タイムライン上の任意の場所を右クリックし、「メディアオブジェクトの追加」から「動画ファイル」や「画像ファイル」などを選択して読み込むことも可能です。

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