After Effectsでは作成したモーションパスを滑らかにすることが出来ます。特に、手書きで描いたマウスの軌跡をモーションパスとして利用できるモーションスケッチ機能を利用する際には役立つ機能です。このページではモーションスケッチ機能で作成したモーションパスを、スムーザー機能を使って滑らかにする方法についてご紹介しています。
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モーションパスとは?
位置プロパティに打たれたキーフレーム同士が作る、位置座標の動きの変化を示したパスです。どこを通って移動していくのかをパスで確認する事が出来るだけでなく、途中の動きを変更したり追加削除する事も出来ます。
モーションスケッチ機能
モーションパスは位置プロパティにキーフレームを打てば自動的に表示されるものになります。しかしモーションパスを滑らかにする必要性を理解しやすいので、このページではモーションスケッチ機能から作成したモーションパスを利用しています。
モーションパスをスムーザー機能で滑らかにする
モーションスケッチで描いたマウスの軌跡がそのまま使えるほど滑らかなケースはあまりないかもしれません。描いたモーションパスは大量のキーフレームで記録されますので、それらを間引いてあげると滑らかな動きに変更する事が出来ます。
スムーザーのメニュー
「ウィンドウ>スムーザー」からスムーザーパネルを表示します。このパネルから余分なキーフレームを自動的に除去して滑らかにすることが出来ます。
適用するキーフレームを選択する
モーションスケッチで作成された大量のキーフレームをドラッグして選択します。
どの程度滑らかにするのかを選択する
スムーザーパネルの中の[許容量]の値を変更します。許容量の値が大きければ大きいほどキーフレームが少なくなり、より滑らかな動きに変化します。このページでは[許容量:7]としてスムーザーを適用してみます。許容量の設定が出来たら[適用]を押します。
キーフレームが除去された
スムーザーを適用するとキーフレームの数が少なくなり、アニメーションのパスも滑らかになったのを確認できます。
7では足りないようでしたので、許容量を30に変更してもう一度スムーザーを適用しました。これでもう少し滑らかなパスに変更されました。描いたパスの複雑さによって許容量の値は異なりますので、理想的な形とキーフレーム数になる許容量の値を模索してみてください。
動きの比較
スムーザーの適用前
スムーザーを適用する前の、モーションスケッチをした素の状態のモーションパスです。マウスで描いたモーションパスなので滑らかではなく、大量のキーフレームでガタついているのを確認できます。手書きの文字を浮かび上がらせたい場合など、ペンタブレットの筆跡をそのまま利用したい場合などはスムーザーの適用が必要ないケースもあるかもしれません。
スムーザーの適用後
許容量30での結果です。動きのガタつきがなくなり、全体的にスムーズになったのを確認できます。フリーハンドでキャプチャしたモーションパスをベースにして、スムーザー経由で滑らかで実際に使えるパスに変更していくという作り方は、実際に使いやすいモーションパスの作成方法です。
モーションパスの微調整
曲線具合を調整する場合
少なくなったキーフレームの方向ハンドルを操作すると、曲線具合をさらに手動で調整する事が出来ます。理想的な曲線になるように方向ハンドルを操作して調整しましょう。
パス全体を移動する場合
位置プロパティのキーフレームを全て選択している状態でコンポジションパネル内のキーフレームをドラッグすると、モーションパス全体の位置をまとめて変更する事が出来ます。動作する全体の位置を調整したい時に便利です。
スムーザーの練習用aepファイルは以下から
このページで紹介されていたモーションパスとスムーザー機能の組み合わせに関して確認や練習が出来るaepファイルです。複雑なアニメーションパスであれば、フリーハンドでのモーションスケッチ入力からのスムーザーによるパス整形のフローは非常に強い味方になってくれます。初心者の方や、現在After Effectsを勉強しているという方のご参考にして頂ければ幸いです。モーションパス全体をまとめて位置変更するテクニックもとても大切なので、それらも併せて確認してみる事をお勧めいたします。