Windowsムービーメーカーで動画を結合する方法と代替ソフトの紹介
結婚式の感動的なムービーや、思い出の旅行記録、YouTubeに投稿するゲーム実況など、複数の動画クリップを一つにまとめて魅力的な作品に仕上げたいと考える方は多いでしょう。かつて、Windowsユーザーにとって動画編集の定番ツールの一つだったのが「Windowsムービーメーカー」でした。その直感的な操作性から、多くのユーザーに愛用されていましたが、現在ではその状況は大きく変化しています。
この記事では、Windowsムービーメーカーを使って動画を結合する基本的な手順を解説するとともに、現在のムービーメーカーの状況と、これから動画編集を始める方におすすめの代替ソフトについて詳しくご紹介します。あなたの動画編集の目的に合った最適なツールを見つける手助けになれば幸いです。
Windowsムービーメーカーは公式サポート終了!その現状と潜むリスク
Windowsムービーメーカーは、かつてWindows XPやVistaに標準搭載され、Windows 7以降はWindows Essentials 2012の一部として提供されていました。しかし、マイクロソフトは2017年1月10日をもって、Windowsムービーメーカーを含むWindows Essentials 2012のサポートと公式提供を終了しています。
このため、現在、マイクロソフトの公式サイトからWindowsムービーメーカーをダウンロードすることはできません。インターネット上には非公式サイトからダウンロードできると謳うサイトも存在しますが、これらはウイルスやマルウェア、あるいは高額請求を伴う詐欺ソフトである可能性が非常に高く、利用は推奨されません。

もし現在ムービーメーカーをお使いの場合でも、セキュリティリスクを避けるため、最新のOSや代替ソフトへの移行を強くおすすめします。特に個人情報や大切なデータを扱う場合は、リスクを認識し、安全な環境での作業を心がけましょう。
本記事で紹介するムービーメーカーでの操作方法は、既にPCにインストールされている方、または古い環境で利用せざるを得ない方向けの情報としてご活用ください。
ムービーメーカーで動画を結合する具体的な手順
Windowsムービーメーカーが手元にある場合、複数の動画クリップを結合して一本のムービーにする作業は非常にシンプルです。スマートフォンで撮影した短い動画や、デジタルカメラで撮りためた映像などを手軽にまとめることができます。ここでは、その基本的な操作手順を詳しく見ていきましょう。
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起動と動画の読み込み
ムービーメーカーがパソコンにインストールされている場合は、まずムービーメーカーを起動します。動画の読み込みは非常に簡単で、結合したい動画ファイルをまとめてドラッグ&ドロップするだけで完了します。もちろん、メニューバーの「ホーム」タブから「ビデオおよび写真の追加」をクリックしてファイルを選択する方法でも可能です。
結合したい動画の順番調整
読み込んだ動画クリップは、タイムライン上でドラッグ&ドロップすることで簡単に順番を入れ替えることができます。結合したい動画のストーリーに合わせて、最適な並び順に調整しましょう。
不要なシーンのトリミング・カット編集
動画を結合する前に、各クリップから不要な部分を削除することで、より洗練されたムービーに仕上がります。ムービーメーカーには「トリムツール」と「分割ツール」があり、これらを活用します。
- トリムツール:動画クリップの開始点と終了点を指定し、必要な部分だけを切り出す機能です。トリムツールを開き、左右のハンドルをドラッグして範囲を調整します。
- 分割ツール:動画クリップを途中で二つに分ける機能です。タイムライン上のインジケータを分割したい位置に合わせ、「分割」をクリックすることで、クリップを独立した二つの部分に分けられます。

トリミングと分割を組み合わせることで、不要なシーンを細かく除去し、テンポの良い動画に仕上げることができます。特に結婚式ムービーでは、冗長なシーンをカットすることでゲストの集中力を保てます。
動画のカット編集についてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。

結合したムービーの書き出し(保存)
動画の順番調整やカット編集が完了したら、いよいよ結合されたムービーをパソコンに保存します。ムービーメーカーの「ムービーの保存」機能を使って、最終的な動画ファイルとして書き出しましょう。
書き出しが完了すると、指定した場所に一本の結合されたムービーファイルが作成されます。再生して、意図通りに結合されているか確認しましょう。
結合後の動画を分割して再編集する方法
一度結合したムービーでも、後から特定のシーンを分割して再編集したい場合があるかもしれません。ムービーメーカーでは、結合済みの動画を再度分割することも可能です。「分割」ツールを利用し、時間のインジケータを分割したい位置に合わせ、「分割」をクリックすることで、クリップを分けることができます。
ムービーメーカーの限界と現代の動画編集ソフトの進化
ムービーメーカーは手軽に動画を結合できる便利なツールでしたが、その機能にはいくつかの限界がありました。特に、長時間の動画を結合・編集する際には、出力作業の途中でフリーズして処理が完了しないといった問題が頻繁に報告されていました。
また、対応している動画形式が限られていたり、高度なエフェクトやトランジション、細かな音声調整、複数トラックでの編集といった現代の動画編集に求められる機能が不足している点も否めません。
近年では、YouTubeやTikTokなどの動画プラットフォームの普及により、より高品質で表現豊かな動画が求められるようになりました。これに伴い、動画編集ソフトも大きく進化し、初心者でもプロ並みの編集ができる高機能なツールが多数登場しています。

ムービーメーカーは基本的な結合やカットには十分でしたが、結婚式ムービーのような特別な動画には、より表現力豊かなエフェクトやBGM調整が可能なソフトを選ぶのがおすすめです。
今から動画編集を始めるなら!おすすめの代替ソフト【2025年最新版】
Windowsムービーメーカーの公式サポートが終了した今、これから動画編集を始める方や、より高度な編集に挑戦したい方には、現代のニーズに合った代替ソフトの利用を強くおすすめします。ここでは、いくつか代表的なソフトをご紹介します。
Windows標準搭載の「フォト」アプリ(ビデオエディター)
Windows 10/11には、標準で「フォト」アプリに搭載されている「ビデオエディター」機能があります。これはムービーメーカーの後継とも言える存在で、基本的な動画の結合、トリミング、分割、BGM追加、テキスト挿入などが可能です。
- メリット:Windowsに標準搭載されているため、追加のダウンロードやインストールが不要で、すぐに使い始められます。初心者でも直感的に操作できるシンプルなインターフェースが魅力です。
- デメリット:ムービーメーカーと同様に、高度な編集機能は限られています。特に4K解像度の動画編集には対応していません。
高機能で使いやすい有料・無料ソフト
より本格的な動画編集を目指すなら、以下のような専門の動画編集ソフトを検討しましょう。無料ソフトからプロ仕様の有料ソフトまで、幅広い選択肢があります。
ソフト名 | 特徴 | おすすめポイント |
---|---|---|
Filmora | 初心者から中級者向け。直感的な操作と豊富なエフェクト、テンプレートが魅力。AI機能も充実。 | ムービーメーカーからのステップアップに最適。結婚式ムービーにも使える高機能。 |
PowerDirector | 国内シェアNo.1。プロ並みの編集が可能で、YouTuberやゲーム実況者にも人気。 | 高度な編集機能と高速なレンダリング。ムービーメーカー経験者も違和感なく使える。 |
MiniTool MovieMaker | 無料で利用でき、ウォーターマークなしで動画を編集・出力できる。 | シンプルで直感的な操作性。基本的な結合・トリミング・エフェクトに対応。 |
OpenShot | 完全無料のオープンソースソフト。基本的な編集機能が揃っている。 | 無料で多機能な選択肢を探している方に。ムービーメーカーと似た操作感。 |
VideoProc Vlogger | 無料ながら多機能で、クロマキー合成やPIPなど本格的な編集も可能。 | VlogやSNS投稿動画作成に特化。Windows 11にも対応。 |
Shotcut | 無料のオープンソースソフト。多機能だが、慣れるまでに時間がかかる場合も。 | 幅広いOSに対応し、高度な編集も可能。4K動画編集にも対応。 |
CapCut | TikTokを運営するByteDanceが提供する無料アプリ。SNS向けのショート動画制作に最適。 | 流行のエフェクトやテンプレートが豊富で、初心者でも簡単にトレンド動画を作成可能。 |
DaVinci Resolve | プロも使用する本格的な編集ソフトで、無料版でも高機能。カラーグレーディング機能に優れる。 | 高度な編集に挑戦したい方におすすめ。ハリウッド映画のような色調補正も可能。 |
これらのソフトは、ムービーメーカーでは難しかった長時間の動画編集や、高画質での出力、多様なエフェクト、BGMの細かな調整など、現代の動画編集に求められる多くの機能を備えています。特に結婚式のプロフィールムービーやエンドロールなど、一生の思い出に残る大切な動画を作成する際には、安定性と機能性を兼ね備えたソフトを選ぶことが重要です。
ムービーメーカーの基本的な使い方についてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。

また、YouTube動画の編集に興味がある方は、以下の記事もおすすめです。

まとめ
Windowsムービーメーカーは、かつて多くのユーザーに愛された動画結合・編集ツールでしたが、2017年の公式サポート終了により、その役割は現代のより高機能な代替ソフトへと引き継がれています。
しかし、ムービーメーカーが手元にある場合は、本記事でご紹介した手順で動画を結合し、簡単な編集を行うことは可能です。特に、手軽に複数の動画を一本にまとめたい場合には、そのシンプルさが今でも役立つでしょう。
一方で、これから動画編集を始める方や、より高品質で表現豊かな動画を作成したい方には、Windows標準の「フォト」アプリのビデオエディター機能や、Filmora、PowerDirector、MiniTool MovieMaker、CapCut、OpenShot、Shotcut、DaVinci Resolveといった現代の動画編集ソフトの活用をおすすめします。これらのソフトは、ムービーメーカーの限界を補い、あなたのクリエイティブな表現を強力にサポートしてくれるはずです。
動画編集の目的やスキルレベルに合わせて最適なツールを選び、思い出に残る素晴らしいムービーを作成してください。