結婚式のフィナーレを飾るエンドロールは、ゲストへの感謝を伝え、感動的な一日を締めくくる大切な演出です。特に、当日の感動をその場で映像化する「撮って出しエンドロール」は、新郎新婦だけでなくゲストの心にも深く刻まれる特別な魅力があります。しかし、「どの業者に頼めばいいの?」「費用はどれくらいかかる?」「後悔しないためにはどうすれば?」といった疑問や不安を抱える方も少なくありません。
このガイドでは、結婚式の撮って出しエンドロールを成功させるためのあらゆる情報を網羅。後悔しない業者選びのポイントから、費用相場、感動的な演出の秘訣、そして見落としがちな著作権問題まで、プロの視点から徹底解説します。最高の映像で、お二人の大切な一日を美しく彩り、一生の思い出として残しましょう。
結婚式エンドロールの種類と「撮って出し」の魅力
結婚式のエンドロールには、大きく分けて2つの種類があります。それぞれの特徴を理解し、お二人の理想に合ったスタイルを選びましょう。
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エンドロールの基本的な役割と意味
エンドロールムービーは、披露宴の最後に上映される映像演出です。映画のスタッフロールのように、参列してくれたゲストの名前や、新郎新婦からの感謝のメッセージを流すのが一般的です。このムービーは、ゲストへの感謝を伝えるだけでなく、結婚式当日の感動的な瞬間を振り返り、会場全体で余韻に浸るための大切な時間となります。新郎新婦にとっても、かけがえのない一日を記録した、一生の宝物となるでしょう。
「撮って出しエンドロール」とは?その感動の理由
「撮って出しエンドロール(ライブエンドロール)」とは、結婚式当日に撮影された映像を、披露宴の進行中に編集し、その日のうちに上映するエンドロールのことです。
撮って出しエンドロールの最大の魅力は、なんといってもその「ライブ感」と「サプライズ性」にあります。ゲストは自分たちが参加したばかりの挙式や披露宴の様子が、その場で編集され、美しい映像として流れることに驚きと感動を覚えます。特に、挙式直後の感動的なシーンや、披露宴前半の笑顔が映し出されることで、会場の一体感は最高潮に達するでしょう。
撮って出しエンドロールのメリット
- 臨場感と感動:当日の新鮮な感動をそのままゲストと共有できます。
- サプライズ演出:ゲストにとって予想外の喜びとなり、記憶に残る一日を演出します。
- 当日の思い出を即座に:結婚式直後の興奮と感動を、映像としてすぐに振り返ることができます。
- プロの技術:限られた時間の中で高品質な映像を制作するため、高い撮影・編集技術が求められます。
撮って出しエンドロールのデメリット
- 費用が高額:当日編集という特殊性から、事前準備のエンドロールに比べて費用が高くなります。
- 編集時間の制約:披露宴中に編集を行うため、映像の長さや内容に制約が生じることがあります。
- 再撮影不可:当日の撮影であるため、撮り直しができません。カメラマンの技術力が非常に重要です。
事前準備エンドロールとの比較
撮って出しエンドロールと対照的なのが、事前に制作する「事前準備エンドロール」です。こちらは、前撮り写真や幼少期の写真、事前に撮影したメッセージ動画などを組み合わせて制作されます。
項目 | 撮って出しエンドロール | 事前準備エンドロール |
---|---|---|
制作タイミング | 結婚式当日 | 結婚式前(数週間~数ヶ月前) |
映像素材 | 当日の挙式・披露宴の様子 | 前撮り写真、幼少期の写真、事前撮影動画など |
費用相場 | 20万円~30万円程度 | 3万円~10万円程度 |
臨場感 | 非常に高い | 低い |
自由度 | 編集時間に制約あり | 制作期間に余裕があり、自由度が高い |
サプライズ性 | 高い | 低い |

撮って出しは当日の感動をそのまま伝えられるのが魅力ですが、費用や内容の自由度を重視するなら事前準備も検討しましょう。どちらを選ぶかは、お二人の優先順位次第です!
失敗しない!撮って出しエンドロール業者の選び方
撮って出しエンドロールの成功は、業者選びにかかっていると言っても過言ではありません。後悔しないために、以下のポイントをしっかり押さえましょう。
式場提携 vs 外部業者(持ち込み)
エンドロールの依頼先は、大きく分けて「結婚式場の提携業者」と「外部の映像制作会社(持ち込みカメラマン)」の2パターンがあります。
結婚式場提携業者のメリット・デメリット
- メリット:
- 式場との連携がスムーズで、打ち合わせの手間が少ない。
- 式場の設備や動線を熟知しており、安定したクオリティが期待できる。
- トラブル時の対応も式場が間に入ってくれるため安心感がある。
- デメリット:
- 費用が高額になる傾向がある。
- 選べるプランやカメラマンが限定される場合がある。
外部業者(持ち込みカメラマン)のメリット・デメリット
- メリット:
- 費用を抑えられる可能性がある。
- 多様な撮影スタイルや編集技術を持つ業者から選べる。
- 自分たちのこだわりやイメージをより細かく反映しやすい。
- デメリット:
- 持ち込み料が発生する可能性がある。
- 式場との連携を自分たちで行う必要がある。
- 業者選びに時間と手間がかかる。
- 式場によっては持ち込み自体がNGの場合もある。
外部業者を検討する際は、必ず事前に式場に「持ち込みが可能か」「持ち込み料はいくらかかるか」を確認しましょう。持ち込み料を含めても外部業者の方が安くなるケースも多いため、必ず総額で比較検討することが重要です。
信頼できる業者の見極め方
実績と経験(特に撮って出しの実績)
撮って出しエンドロールは、当日の限られた時間で最高の映像を作り上げるため、カメラマンと編集者の高いスキルと経験が不可欠です。業者のウェブサイトで過去の撮って出し実績やサンプル映像を必ず確認しましょう。 特に、お二人の結婚式の雰囲気や会場に合ったテイストの作品があるかどうかが重要です。
サンプル映像の確認(クオリティ、スタイル、編集センス)
複数の業者のサンプル映像を見比べ、映像の色味、カメラワーク、編集のリズム、音楽との調和などを細かくチェックしましょう。自分たちの理想とするエンドロールのイメージと合致するかどうかを見極めることが大切です。
口コミ・評判のチェック
SNSや結婚式関連の口コミサイトで、実際にその業者を利用したカップルの生の声を確認しましょう。良い評判だけでなく、もしトラブルがあった場合の対応なども参考にすると、より客観的に判断できます。
担当者とのコミュニケーションの質
問い合わせや打ち合わせの際の担当者の対応は、業者選びの重要な判断基準です。丁寧で親身な対応をしてくれるか、お二人の要望をしっかりとヒアリングしてくれるか、不明点に明確に答えてくれるかなどを確認しましょう。スムーズなコミュニケーションは、理想のエンドロールを実現するために不可欠です。

業者との打ち合わせでは、具体的なイメージを伝えるために、好きな映画のワンシーンや、SNSで見つけた参考動画などを用意しておくとスムーズですよ。
契約前のチェックリスト
- 撮って出しエンドロールの実績は豊富か?
- サンプル映像のクオリティやスタイルは好みか?
- 見積もりは明確で、追加料金の有無は確認したか?
- 持ち込み料が発生する場合、総額で予算内か?
- 著作権処理(特にISUM)に対応しているか?
- 納品形式(DVD、Blu-ray、データなど)と納品時期は確認したか?
- 万が一のトラブル時の対応(予備機材、バックアップ体制など)は確認したか?
撮って出しエンドロールの費用相場と予算計画
撮って出しエンドロールは、結婚式の中でも比較的高額な費用がかかる項目の一つです。しかし、その感動を考えれば、投資する価値は十分にあります。
撮って出しの具体的な費用目安
撮って出しエンドロールの費用は、業者やプラン内容によって大きく異なりますが、一般的には**20万円から30万円程度**が相場とされています。
この費用には、撮影費、編集費、機材費、人件費などが含まれます。式場提携業者の方が高額になる傾向があり、外部業者の方が費用を抑えられるケースが多いですが、持ち込み料が発生すると総額は変わってきます。
料金プランの内訳とオプション
多くの業者では、基本的な撮影・編集が含まれるプランの他に、以下のようなオプションが用意されています。
- 撮影時間延長:披露宴の後半まで撮影を希望する場合など。
- ドローン撮影:会場の外観や広大なロケーションでの撮影に。
- 特殊エフェクト・カラーグレーディング:より映画のような質感や演出を求める場合。
- 追加カメラマン:複数の視点からの撮影で、より多角的な映像に。
- ブルーレイ納品:DVDよりも高画質での納品。
- 記録ビデオとのセット:エンドロールだけでなく、結婚式全体の記録映像も依頼する場合。

オプションを追加すると費用は上がりますが、その分、よりオリジナリティあふれる映像に仕上がります。予算と相談しながら、本当に必要なオプションを見極めましょう。
費用を抑えるためのポイント
- 複数の業者から見積もりを取る:最低でも3社程度から見積もりを取り、サービス内容と費用を比較検討しましょう。
- 持ち込みを検討する:式場提携業者よりも外部業者の方が費用を抑えられる場合があります。ただし、持ち込み料の確認は必須です。
- プラン内容を厳選する:本当に必要なサービスに絞り込み、不要なオプションは省きましょう。
- キャンペーンや割引を利用する:早割やセット割引などを活用できるか確認しましょう。
感動を呼ぶエンドロールの構成と演出アイデア
ゲストの心に残るエンドロールを作るためには、構成と演出が非常に重要です。
基本的な構成要素
エンドロールの基本的な構成は、映画のスタッフロールと同様に、以下の要素で構成されます。
- オープニングパート:新郎新婦からの短い挨拶や、当日の感動的なシーンの導入。
- ゲスト紹介パート:参列してくれたゲストの名前と、感謝のメッセージ。
- エンディングパート:新郎新婦からの締めのメッセージや、今後の抱負、ラストカット。
ゲスト名の表示方法と順番
ゲストの名前を表示する方法にはいくつか選択肢があります。
- 五十音順:シンプルで分かりやすい表示方法です。
- グループ別:主賓、会社関係、友人、親族、家族といったグループに分けて表示します。
- 席次順:披露宴会場の席次表と同じ順番で表示する方法です。
ゲストの登場順に厳密な決まりはありませんが、一般的には「主賓・会社関係 → 友人 → 親族 → 家族」の順で表示されることが多いです。 ゲストの人数や関係性を考慮して、最も見やすい方法を選びましょう。
感謝のメッセージ文例とポイント
ゲスト一人ひとりへのメッセージは、エンドロールの感動を深める重要な要素です。
- 簡潔に、心を込めて:長すぎず、感謝の気持ちが伝わる言葉を選びましょう。
- 具体的なエピソードを添える:「いつも相談に乗ってくれてありがとう」「遠方から来てくれてありがとう」など、具体的な言葉はより心に響きます。
- 今後の抱負も:「これからもどうぞよろしくお願いします」といった、未来に向けたメッセージも加えると良いでしょう。
【メッセージ文例】
・〇〇様:本日はご多忙の中、ご列席いただき誠にありがとうございます。今後ともご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。
・〇〇(友人):いつも支えてくれてありがとう!これからもたくさん遊ぼうね!
・お父さん、お母さん:今日まで大切に育ててくれてありがとう。これからも二人で力を合わせて頑張ります。
効果的な映像演出のコツ
- 小物や背景の活用:結婚式のテーマに合わせた小物や、自然光が美しく入る場所での撮影は、映像のクオリティを格段に上げます。
- ゲストの自然な表情:カメラを意識しすぎない、ゲストの笑顔や感動の瞬間を捉えることで、より心温まる映像になります。
- 光と影のコントラスト:プロのカメラマンは、光の入り方や影のつけ方を意識して、映画のような美しい映像を創り出します。

撮って出しエンドロールでは、披露宴の再入場までの映像が使われることが多いです。再入場シーンを特に印象的にしたい場合は、カメラマンにその旨を伝えておくと良いでしょう。
著作権をクリア!エンドロールの曲選びと注意点
エンドロールのBGMは、映像の雰囲気を大きく左右する重要な要素ですが、著作権には十分な注意が必要です。
結婚式ムービーにおける著作権の重要性
市販の楽曲を結婚式のエンドロールムービーに使用する場合、「演奏権」と「複製権」という2つの著作権に関わる権利をクリアする必要があります。
- 演奏権:結婚式場でBGMとしてCDなどを流す際に必要となる権利です。式場がJASRAC(日本音楽著作権協会)と包括契約を結んでいれば、個別の手続きは不要な場合が多いです。
- 複製権:プロフィールムービーやエンドロールなど、映像に楽曲を組み込む際に必要となる権利です。これは式場がJASRACと契約していても、別途手続きが必要です。
CDを購入したり、音楽配信サービスでダウンロードした楽曲であっても、個人的な利用の範囲を超えて結婚式で上映するムービーに使用することは、著作権法違反となる可能性があります。
ISUM(アイサム)の活用方法
結婚式で市販楽曲をムービーに使用する場合、一般社団法人音楽特定利用促進機構(ISUM:アイサム)を通じて著作権処理を行うのが一般的です。
ISUMに登録されている楽曲であれば、所定の手続きと費用を支払うことで、適法にムービーに使用することができます。業者に依頼する場合、ISUMの申請代行を行ってくれるところがほとんどですが、自作の場合は自分たちで手続きを行う必要があります。

ISUMのウェブサイトでは、利用可能な楽曲のデータベースや、週間申請ランキングが公開されています。曲選びの参考にしてみましょう。
著作権フリー楽曲の選択肢
著作権手続きの手間や費用を抑えたい場合は、著作権フリーの楽曲や、商用利用可能なフリー音源サイトを利用するのも一つの方法です。ただし、クオリティやイメージに合う曲を見つけるには、ある程度の時間と労力がかかる場合があります。
人気のエンドロール楽曲と選び方のヒント
エンドロールの曲は、感動的な雰囲気を高めるために非常に重要です。ISUMのランキングなどを参考に、お二人の思い出の曲や、結婚式のテーマに合った曲を選びましょう。
- 感動的なバラード:ゲストの涙を誘うような、心温まる楽曲。
- アップテンポで明るい曲:楽しい雰囲気を演出し、笑顔で締めくくりたい場合。
- 歌詞に注目:お二人の気持ちや、ゲストへの感謝が込められた歌詞の曲。
撮影当日までの準備とスムーズな進行の秘訣
撮って出しエンドロールを成功させるためには、撮影当日までの綿密な準備と、カメラマンとの連携が不可欠です。
カメラマンとの事前打ち合わせの重要性
撮影前に、カメラマンと詳細な打ち合わせを行いましょう。
- 希望イメージの共有:どのような雰囲気のエンドロールにしたいか、具体的なイメージを伝えましょう。参考となる写真や動画を見せるのも効果的です。
- 撮影してほしいシーン:特に残したいシーン(例えば、親御様との抱擁、友人との歓談、特定の演出など)があれば、具体的に伝えておきましょう。
- NGシーンの確認:映してほしくないものや、避けてほしいアングルなどがあれば、事前に伝えておくことでトラブルを防げます。
当日のスケジュール確認と共有
結婚式当日のタイムスケジュールをカメラマンと共有し、どの時間帯にどの場所で、どのようなシーンを撮影するのかを明確にしておきましょう。特に撮って出しの場合、披露宴中に編集作業が入るため、撮影可能な時間帯が限られます。
必要な準備と持ち物リスト
- 衣装・小物:撮影で使いたい衣装や小物があれば、忘れずに準備しましょう。
- メイク道具:メイク直しが必要な場合に備えて。
- 予備のバッテリー・メモリーカード:万が一の事態に備え、カメラマンにも予備があるか確認しておくと安心です。
- 撮影指示書:口頭だけでなく、書面で希望をまとめておくと、伝え漏れを防げます。
トラブルを未然に防ぐための対策
- 余裕を持ったスケジュール:当日は何が起こるか分かりません。移動時間や準備時間に余裕を持たせることで、焦りを防ぎ、自然な表情を引き出せます。
- 天候への対策:屋外での撮影を予定している場合、雨天時の代替案を事前に考えておきましょう。
- 緊急連絡先の共有:カメラマンや式場担当者との緊急連絡先を共有しておきましょう。
自作エンドロールの選択肢と注意点
費用を抑えたい、自分たちらしさを最大限に出したいという理由から、エンドロールの自作を検討するカップルもいるでしょう。
自作のメリット・デメリット
メリット
- 費用を大幅に抑えられる:業者に依頼するよりも、制作費用を格段に安くできます。
- オリジナリティの追求:自分たちのこだわりを細部まで反映させ、唯一無二のエンドロールを作れます。
デメリット
- 時間と手間