AviUtlで動画編集を進めると、タイムラインに 映像・音声・テキスト・エフェクト・効果音 が並んでいき、複雑なシーンでは10〜20個のオブジェクトが同時に存在することも珍しくありません。これらを一つずつ動かしていてはタイミングがずれたり、後で位置調整に手間取ったりします。
AviUtlの 「グループ化」機能 を使えば、複数オブジェクトを一塊として扱えるようになり、移動・トリミング・コピペ・分割・中間点管理までを一括で行えます。本記事ではグループ化の基本操作・「グループ制御」との違い・実務で効く活用パターン・つまずきポイントの解決法まで順を追って解説します。
「AviUtlで結婚式のスライドショーを作っているのですが、写真とBGMと文字を全部ぴったりタイミングを合わせた後で、全体の位置を後ろにずらしたくなりました。一つずつ動かすと音ズレしてしまいます。何かいい方法はありますか?」
Yahoo!知恵袋(動画編集カテゴリ・2024年秋頃)
結論早見表
- 「グループ化」と「グループ制御」の 決定的な違い と使い分け基準
- 3ステップで完結する グループ化の基本操作と解除方法
- グループ化で 6種類の編集操作を一括化 する活用パターン
本記事のグループ制御を駆使した上で、複雑な階層構造のモーショングラフィックスへ踏み込むなら、After Effectsの7日間無料体験でプリコンポーズ+ヌルオブジェクトの併用を試してみると、次の世界観が見えてきます。
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まず「グループ化」と「グループ制御」の違いを押さえる
AviUtlには複数オブジェクトをまとめて扱う機能が 2種類 あります。名前が似ているため混同されがちですが、役割は別物です。
グループ化
- 役割
- タイムライン上の時間軸操作の効率化
- 主な用途
- 移動・トリミング・コピペ・分割の一括操作
- 操作方法
- 複数選択→右クリック→「グループ化」
グループ制御
- 役割
- 視覚的なエフェクト・変換の一括適用
- 主な用途
- 複数オブジェクトに同じエフェクトをかける・座標/拡大率を一括制御
- 操作方法
- 右クリック→メディアオブジェクト追加→「グループ制御」
【一行で覚える違い】「時間軸でまとめる」=グループ化 / 「見た目をまとめる」=グループ制御。本記事で扱うのは前者(グループ化)です。
グループ化の基本操作:3ステップ
実際にオブジェクトをグループ化する手順は驚くほど簡単です。一度覚えれば、編集作業の流れに自然と組み込めます。
キーボードの Ctrl キーを押しながら、タイムライン上で対象のオブジェクトを順にクリック。ドラッグで範囲選択も可能です。

選択されたオブジェクトのいずれかを右クリックし、表示メニューから 「グループ化」 を選びます。

正しくグループ化されると、選択オブジェクトがタイムライン上で 視覚的にまとまって表示 されます。以後はグループ内のどのオブジェクトを操作してもグループ全体が連動して動きます。


グループ化は、一度設定すればタイムライン上で自動的に連動するため、個別に選択し直す手間が省けます。特に、複数の要素が同期するシーンでは、この機能が作業効率を大きく向上させますよ。
グループ解除の方法
グループ化したオブジェクトを再び個別編集したい場合は、グループ化されたオブジェクトのいずれかを 右クリック → 「グループ解除」 を選ぶだけで簡単に解除できます。
💡 別の選択肢として: AviUtlのグループ化はタイムライン操作には便利ですが、グループ全体に同じエフェクトを一括適用 するには別途「グループ制御」やプリコンポーズ的な概念を理解する必要があります。After Effectsの7日間無料体験なら、「プリコンポーズ」と「親子関係」 の組み合わせで、グループ化とエフェクト一括適用がシームレスに扱えます。複雑なアニメーションを多用する方には強力な選択肢になります。
グループ化で一括できる6種類の編集操作
グループ化が真価を発揮するのは、ここから紹介する 6種類の一括操作 です。一つずつ見ていきます。
一括移動
どれか1つをドラッグするだけでグループ全体が連動移動
一括トリミング/伸縮
端をドラッグでグループ全体の長さを一括調整
一括コピー&ペースト
Ctrl+C/Ctrl+Vでグループ状態を保ったまま複製
一括切り取り/分割
範囲選択と組合せて指定時間で複数オブジェクトを同時カット
中間点の一括管理
グループ全体で中間点の時間位置を共有移動
設定の一括変更
設定ダイアログの数値変更が全オブジェクトに適用
① 一括移動:タイミングを保ったまま全体をずらす
グループ化されたオブジェクトはどれか1つをドラッグするだけで、グループ全体がまとめて移動 します。複数素材のタイミングを完璧に合わせた後でも、全体の開始位置を簡単にずらせるので便利です。
② 一括トリミング/伸縮
グループ端をドラッグすれば、グループ全体がまとめてトリミング・伸縮されます。スライドショーで複数写真の表示時間を一括調整したい時などに有効です。

③ グループまるごとコピー&ペースト
グループ化されたオブジェクトは、そのまま Ctrl+C → Ctrl+V で グループ状態を保ったまま複製 できます。同じ構成のシーンを繰り返し使うときに、一つずつコピーする手間が消えます。

④ 範囲選択で一括分割
タイムラインの範囲選択機能と組み合わせれば、グループ化された複数オブジェクトを指定時間で まとめて切り取り できます。複数素材を同時にカットしたい時に時間短縮効果が大きいです。

⑤ 中間点の時間位置を一括管理
既に中間点が挿入されているオブジェクトをグループ化すると、グループ全体で中間点の時間位置を共有して移動できます。各オブジェクトで同じ時間帯に中間点を持たせたい場合に有効です。

⑥ 設定ダイアログでの一括変更
グループ化されたオブジェクト、または Ctrl キーで複数選択されたオブジェクトは、設定ダイアログで数値変更すると 選択されている全オブジェクトにその変更が適用 されます。複数テキストのフォント・サイズ・色を一括変更するなど、応用範囲が広い機能です。

特に、映像と音声がセットになった動画素材を扱う場合、D&D読み込み時に自動でグループ化する設定にしておくと、カット編集時にズレを防げて便利です。これは、多くのプロが実践している効率化テクニックの一つですよ。
プロジェクト管理を最適化する3つの応用
応用1:複雑プロジェクトでの不可欠ツール
プロジェクトが複雑になるほど、グループ化は真価を発揮します。具体的には:
- スライドショー: 多数の写真+BGM+効果音+テキストの同期。全体の尺調整や位置調整が容易に
- 合成エフェクト: 特定映像に複数エフェクト+テキストを重ねた一つの表現を作る時、全体の動き調整が一発で完了
- 効果音との同期: 映像の動きやテキスト表示に合わせて効果音を配置→映像と効果音をグループ化すれば、後の微調整でズレが発生しない
単純な吸着(スナップ)機能だけでは対応しきれない、密接連携シーンで編集の精度と速度を大きく向上させます。
応用2:プロ向けソフトとの比較
プロ向けの動画編集ソフトでは、これに相当する機能がさらに充実しています。例えば After Effects では 「プリコンポーズ」 や 「親子関係」 といった機能で、複数レイヤーを1つのコンポジションにまとめたり、親レイヤーの動きに子レイヤーを連動させたりできます。
AviUtlのグループ化機能は、フリーソフトでありながらこうしたプロレベルの管理を可能にする高機能な設計です。
応用3:環境設定「D&D読み込み時に複数オブジェクトをグループ化」
拡張編集の環境設定にある「D&D読み込み時に複数オブジェクトをグループ化」項目にチェックを入れておくと、動画ファイル(映像+音声)をタイムラインにドラッグ&ドロップで読み込んだ際、自動で映像と音声がグループ化されます。
これにより、後からカット編集や移動を行う際に映像と音声がバラバラになるのを防ぎ、音ズレなどのトラブルを未然に防止 できます。動画素材を多用する編集では強く推奨される設定です。
【現場での実感】この設定は、動画と音声の同期を保つ上で非常に重要です。特に長尺の動画や、多くのカット編集を行うプロジェクトでは、音ズレによる再編集の手間を大幅に削減できます。経験上、この設定をオンにしておくことで、後々のトラブルが激減します。
よくあるトラブルと対処法
グループ化がうまくいかない時の対策
「グループ化」を選択しても効果がない、ドラッグ&ドロップで読み込んだ際にグループ化されない、というケースがあります。
- AviUtl/拡張編集のバージョン: 古いバージョンや特定バグを含むバージョン(例: 拡張編集 0.93rc1)では、グループ化が正常に動作しないことがあります。最新の
patch.aulプラグイン を導入することで、多くのバグが修正され動作が安定します - プロジェクトファイルの破損: 同じプロジェクトファイルの使い回しや、オブジェクトの追加・削除を繰り返すことで、内部的なID管理に問題が生じ、グループ化できなくなるケースが報告されています

AviUtlの動作が不安定だと感じたら、まずは最新の`patch.aul`を導入し、環境を最新の状態に保つことをお勧めします。これにより、多くの問題が解決する可能性があります。また、定期的なプロジェクトファイルのバックアップも忘れずに行いましょう。
グループ化とグループ制御の使い分け再確認
| 機能 | 主な用途 | 操作方法 |
|---|---|---|
| グループ化 | タイムライン上の時間軸操作(移動・トリミング・コピー・分割)の効率化 | 複数オブジェクト選択→右クリック→「グループ化」 |
| グループ制御 | 複数オブジェクトへのエフェクト一括適用・座標/拡大率/回転などの視覚的変換 | 右クリック→メディアオブジェクト追加→「グループ制御」 |
どちらも編集効率化に貢献しますが、それぞれの特性を理解して使い分けることが重要です。グループ制御には「真・グループ制御」という拡張プラグインもあり、より高度な制御が可能です。
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プロジェクト管理を本格化したい人へ
AviUtlのグループ化は便利ですが、複雑なプロジェクト(50オブジェクト超え・複数シーン構成)になると グループの入れ子・タイムライン色分け・複数ビュー管理 が必要になります。After Effects なら プリコンポーズで階層管理・親子関係でアニメ連動・ラベル色分けでシーン整理がすべて標準機能。長尺の本格動画制作に向いています。
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まとめ:グループ化で編集効率を一段引き上げる
AviUtlの「グループ化」機能は、複数オブジェクトをタイムライン上で一塊として扱えるようにすることで、6種類の編集操作(移動・トリミング・コピー・分割・中間点・設定変更)を一括化します。グループ制御とは別物で、「時間軸でまとめる」 のがグループ化、「見た目でまとめる」 のがグループ制御と覚えるのが分かりやすい使い分け方です。
環境設定で「D&D読み込み時に複数オブジェクトをグループ化」を有効にすれば、映像と音声の自動グループ化で音ズレを防止できます。スライドショー・合成エフェクト・効果音同期など、複雑な編集ほど真価を発揮するので、まずは基本3ステップから試してみてください。
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