結婚式のクライマックスを彩るエンドロールムービーは、ゲストへの感謝を伝え、感動的な余韻を残すための大切な演出です。この特別な瞬間の印象を大きく左右するのが、BGMとなる「エンドロール曲」の選び方です。しかし、「どんな曲を選べばいいの?」「著作権は大丈夫?」といった疑問や不安を抱える新郎新婦も少なくありません。
この記事では、結婚式の映像制作に精通したプロの視点から、2025年最新の人気曲ランキングはもちろん、曲選びの基本原則、見落としがちな著作権の注意点、そして感動的なエンドロールを創り上げるための具体的なコツまで、網羅的に解説します。この記事を読めば、お二人の想いが伝わる最高の1曲を見つけ、ゲストの心に深く刻まれるエンドロールを実現できるでしょう。
結婚式のエンドロールは、単なる映像の締めくくりではありません。お二人からゲストへの「ありがとう」を伝える、感動のメッセージです。そのメッセージを最大限に引き出すために、曲選びは非常に重要な要素となります。
結婚式エンドロール曲選びの基本原則
エンドロールにぴったりの曲を選ぶためには、いくつかの重要なポイントがあります。これらを事前に把握しておくことで、後悔のない曲選びができるでしょう。
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エンドロールの最適な長さと曲数
エンドロールムービーの長さは、一般的に3分から5分程度が理想とされています。この時間内に収めることで、ゲストが飽きることなく、集中して映像とメッセージを楽しめます。曲数については、基本的には1曲フルコーラスを使用するのがおすすめです。複数の曲を繋げると、曲調の変化が多すぎてまとまりがなくなったり、感動が途切れてしまったりする可能性があります。

エンドロールの映像は、ゲストの名前や感謝のメッセージが流れるため、長すぎると読みづらくなってしまいます。適切な長さを意識しましょう。
曲の雰囲気と結婚式のテーマの調和
エンドロールの曲は、結婚式全体の雰囲気やテーマに合っていることが大切です。例えば、アットホームで明るい雰囲気の式ならアップテンポなポップス、厳かで感動的な式なら壮大なバラードやクラシックが合うでしょう。お二人の個性や、ゲストにどんな余韻を残したいかをイメージして選ぶと良いでしょう。
歌詞の重要性:感謝と未来を伝えるメッセージ
エンドロールはゲストへの感謝を伝える場であるため、歌詞の内容は非常に重要です。「ありがとう」というストレートな感謝の気持ちや、これからの二人の幸せな未来を感じさせるポジティブな歌詞が理想的です。 一方で、「別れ」「失恋」「悲しみ」「死」といったネガティブな内容を連想させる歌詞や、曲が作られた背景に結婚式にふさわしくないエピソードがある場合は避けるべきです。例えば、一青窈さんの「ハナミズキ」は美しいメロディーですが、9.11の後に戦争で亡くなった人々へ向けて作られた背景があるため、結婚式には不向きとされています。
歌詞の内容は、必ず事前に全て確認しましょう。特に洋楽の場合は、和訳を調べてから選ぶようにしてください。思わぬ誤解を招くことを避けるためにも、細心の注意が必要です。
新郎新婦の思い出とゲストへの配慮
お二人にとって思い出深い曲を選ぶのも素晴らしいですが、ゲスト全員が楽しめるかどうかも考慮しましょう。幅広い世代に親しまれている定番曲や、誰もが知るヒット曲を選ぶことで、会場全体が一体となり、より感動的な空間を演出できます。
【最重要】結婚式エンドロールにおける著作権の基礎知識と注意点
結婚式で市販の楽曲を使用する際には、著作権に関する正しい知識が不可欠です。無許可での使用は著作権法違反となり、罰則の対象となる可能性があります。
著作権とは?:演奏権と複製権
音楽には主に「著作権」と「著作隣接権」という2つの権利があります。
- 演奏権:楽曲を公衆に「演奏」する権利です。結婚式場でBGMとしてCDを流す場合などがこれに該当します。
- 複製権:楽曲を「複製」する権利です。エンドロールムービーにBGMとして楽曲を組み込む(コピーする)場合や、CD-Rにコピーする場合などがこれに該当します。
ISUM(アイサム)の役割と利用方法
結婚式のエンドロールムービーに市販の楽曲を使用する場合、特に重要となるのが「複製権」の処理です。著作権はJASRACなどの著作権管理団体が、著作隣接権はレコード会社が管理しており、本来はそれぞれ個別に許諾を得る必要があります。
しかし、この手続きは非常に複雑です。そこで登場するのが「ISUM(アイサム:一般社団法人 音楽特定利用促進機構)」です。ISUMは、ブライダルコンテンツでの楽曲利用に特化し、著作権と著作隣接権の申請を一括で代行してくれる団体です。
注意点:ISUMを通じて申請できるのは、結婚式場や映像制作会社などの「ブライダル事業者」のみであり、新郎新婦個人で直接申請することはできません。 そのため、ムービー制作を業者に依頼する場合は、その業者がISUMと契約しているか、またはISUMを通じて申請を行ってくれるかを確認することが非常に重要です。

ストリーミングサービスやダウンロード購入した楽曲は、個人的な利用を前提としていることがほとんどです。結婚式での使用は別途許可が必要なため、安易に利用しないようにしましょう。
著作権フリー音源の選択肢
著作権の申請手続きを避けたい場合は、著作権フリーの音源を使用するという選択肢もあります。インターネット上には、結婚式での利用が許可されている無料・有料の著作権フリー音源サイトが存在します。これらの音源は、申請手続きなしで利用できるため、自作ムービーなどで手軽にBGMを付けたい場合に便利です。
著作権フリー音源を利用する場合でも、必ず利用規約を確認し、商用利用や結婚式での利用が許可されているかを確認しましょう。サイトによってはクレジット表記が必要な場合もあります。
著作権に関するより詳細な情報は、以下の記事も参考にしてください。

結婚式エンドロール人気曲ランキング【2025年最新版】
ここでは、最新のトレンドから世代を超えて愛される定番曲まで、結婚式のエンドロールに人気の楽曲を邦楽・洋楽・その他ジャンルに分けてご紹介します。これらの曲は、多くのカップルに選ばれ、感動的なエンドロールを演出しています。
邦楽部門
日本の楽曲は、歌詞が直接心に響くため、感謝の気持ちや二人の絆を伝えるのに最適です。
最新トレンド曲
近年リリースされた楽曲の中から、特に結婚式のエンドロールで人気を集めている曲をご紹介します。
- Official髭男dism「115万キロのフィルム」
「80年分の映像を記録するフィルムの長さ」という歌詞が、生涯のパートナーでいることを誓う二人にぴったり。プロフィールムービーや退場シーンでも人気です。 - Omoinotake「幾億光年」
男性ボーカルの高音とメロディアスな曲調が心地よく、結婚式という美しい一日を締めくくるのに最適です。サビのキャッチーなフレーズが会場を和ませます。 - Mrs. GREEN APPLE「Soranji」
静かな歌い出しから壮大なサビへと盛り上がる構成が感動を誘います。一生に一度の尊い時間を大切に思い出させてくれる一曲です。 - Vaundy「花占い」
明るく軽快なメロディーと、「あなた」と「僕」の世界観で日常の幸せを歌う歌詞が魅力。思わず踊り出したくなるような曲調で、楽しい余韻を残したいカップルにおすすめです。
定番・感動バラード曲
世代を超えて愛され続ける、感動的なバラードはエンドロールの定番です。
- いきものがかり「ありがとう」
ストレートな感謝のメッセージが込められた、結婚式の定番ソング。両親やゲストへの感謝を伝えるエンドロールにぴったりです。 - ONE OK ROCK「Wherever you are」
ストレートな愛を歌ったラブソングで、ゆったりとしたメロディーと心に染みる歌声が感動的なエンドロールを演出します。CMソングとしても有名で、知名度も抜群です。 - MISIA「アイノカタチ feat. HIDE(GReeeeN)」
「愛の形」を歌い上げた壮大なバラード。結婚式のクライマックスを感動的に締めくくるのに最適です。 - 福山雅治「家族になろうよ」
ゼクシィのCMでもおなじみの定番曲。「家族になろうよ」というストレートな歌詞が、感動的なクライマックスを演出します。 - Mr.Children「365日」
愛おしさを歌ったミスチルらしい澄んだ歌声と、心に語りかけるような歌詞が魅力。ゆったりとしたテンポで、温かい余韻に包み込んでくれます。 - 中島みゆき「糸」
人との縁や結びつきを歌った名曲。深い歌詞と美しいメロディーが、ゲストの心に深い感動を与えます。
明るく盛り上がる曲
楽しい雰囲気で結婚式を締めくくりたいカップルにおすすめの、明るい邦楽です。
- Little Glee Monster「世界はあなたに笑いかけている」
明るくポジティブなメッセージが込められた、アップテンポな楽曲。ゲストを笑顔で送り出したい場合にぴったりです。 - Superfly「輝く月のように」
力強くも温かい歌声が魅力。希望に満ちた歌詞が、二人の門出を華やかに彩ります。 - ウルフルズ「バンザイ~好きでよかった~」
リリースから長く愛される定番曲。ソウルフルな歌声がストレートに心に響き、会場を明るく盛り上げます。 - 嵐「One Love」
出会えた喜びや確信的な愛を歌った爽やかでポップなラブソング。ジャニーズファンでなくても自然に聞ける曲調で、幅広い層に人気です。
洋楽部門
洋楽は、おしゃれで洗練された雰囲気を演出したいカップルに人気です。メロディーの美しさやリズム感で選ぶのも良いでしょう。
感動・ロマンチックな曲
- Ed Sheeran「Perfect」
「君は完璧だ」というストレートな愛のメッセージが込められた、世界中で愛されるラブソング。ロマンチックな雰囲気を演出したい場合に最適です。 - John Legend「All of Me」
パートナーへの深い愛情を歌い上げた感動的なバラード。心温まるエンドロールにぴったりです。 - Christina Perri「A Thousand Years」
映画『トワイライト・サーガ』の主題歌としても有名。永遠の愛を誓う二人にふさわしい、壮大でロマンチックな一曲です。 - Blue「The Gift」
美しい歌声と歌詞が心に響くバラード。「あなたが私にがんばる力をくれる」というメッセージは、感謝を伝えるエンドロールにぴったりです。
おしゃれ・アップテンポな曲
- Maroon5「Sugar」
明るく楽しい曲調で、結婚式の定番ソング。楽しい雰囲気で締めくくりたい場合にエンドロールにもおすすめです。 - Bruno Mars「Marry You」
ポップで楽しいプロポーズソング。しっとりよりも、楽しく明るく締めくくりたいカップルに人気です。
その他ジャンル(ディズニー・ジブリなど)
アニメや映画の音楽は、特別な思い出や感動を呼び起こす力があります。世代を問わず愛される楽曲が多く、親しみやすいのも特徴です。
- ディズニー映画の楽曲(例:「ホール・ニュー・ワールド」「美女と野獣」)
夢と魔法の世界観が、結婚式をよりロマンチックに演出します。 - ジブリ作品の音楽(例:「君をのせて」「もののけ姫」)
壮大で心温まるメロディーが、感動的なエンドロールに深みを与えます。
より多くの人気曲を知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。

エンドロール曲を最大限に活かす映像演出のコツ
選んだ曲の魅力を最大限に引き出し、ゲストの心に残るエンドロールを創り上げるためには、映像との連携が非常に重要です。
映像と曲のシンクロ:盛り上がりとフェードアウト
エンドロールの映像とBGMのタイミングを合わせることで、感動は一層深まります。特に、映像のクライマックスシーン(例えば、新郎新婦が退場する瞬間や、ゲスト全員の笑顔が映し出される瞬間)に、曲のサビや盛り上がる部分を合わせると効果的です。
また、エンドロールの終わり方にも工夫が必要です。曲が長すぎる場合は、映像の終わりに合わせて自然にフェードアウトさせたり、編集ソフトで曲の一部をカットして調整することも可能です。

映像と音楽のシンクロは、プロの映像クリエイターが最も重視するポイントの一つです。自作する場合は、何度も見返して違和感がないか確認しましょう。
ゲストの名前やメッセージとのバランス
エンドロールには、参列してくれたゲスト全員の名前や、感謝のメッセージを載せるのが一般的です。曲のテンポが速すぎると、ゲストが名前を読みきれなかったり、メッセージが伝わりにくくなったりすることがあります。曲の速さと文字の表示速度のバランスを考慮し、ゲストがゆったりと読めるような配慮が必要です。
エンドロールの映像は、ゲストへの感謝を伝える「手紙」のようなものです。文字が流れるスピードや、メッセージの表示時間にも気を配りましょう。
撮って出しエンドロールと事前制作の違い
エンドロールには、大きく分けて「撮って出しエンドロール」と「事前制作エンドロール」の2種類があります。
- 撮って出しエンドロール:結婚式当日の挙式や披露宴前半の映像をその場で編集し、披露宴の最後に上映するムービーです。当日の感動をリアルタイムで共有できるのが最大の魅力です。
- 事前制作エンドロール:事前に写真や動画を準備し、制作しておくムービーです。生い立ちや前撮り写真などを盛り込み、より凝った演出が可能です。
どちらを選ぶかによって、曲選びや映像制作の自由度が変わってきます。撮って出しの場合は、限られた時間での編集となるため、シンプルな構成や、曲の長さに合わせた編集が重要になります。
プロへの依頼と自作の選択肢
エンドロールムービーの制作は、プロの業者に依頼するか、自分たちで自作するかの2つの選択肢があります。
- プロに依頼:高品質な映像と音響、そして著作権処理まで含めて任せられるため、安心して任せられます。プロならではの演出や編集技術で、感動的な仕上がりを期待できます。
- 自作:費用を抑えられ、自分たちのこだわりを細部まで反映できます。しかし、映像編集のスキルや時間、そして著作権処理の手間がかかることを覚悟する必要があります。
どちらの選択肢もメリット・デメリットがあるため、お二人の予算、時間、こだわり度合いに合わせて検討しましょう。
先輩カップルの体験談と成功事例
実際に結婚式のエンドロールで特定の曲を使用し、ゲストから好評を得たカップルの体験談は、曲選びの大きなヒントになります。
あるカップルは、ゲストへの感謝をストレートに伝えたいという想いから、いきものがかりの「ありがとう」を選びました。新郎新婦が退場する際にこの曲が流れると、多くのゲストが涙を流し、会場全体が温かい感動に包まれたそうです。「歌詞が本当に心に響いて、改めて感謝の気持ちが込み上げてきました」と、ゲストからも絶賛の声が上がったとのことです。
また別のカップルは、明るく楽しい雰囲気を重視し、Maroon5の「Sugar」をエンドロールに採用しました。ポップでキャッチーなメロディーに合わせて、披露宴中のゲストの笑顔や楽しそうなシーンをテンポよく編集したところ、会場全体が一体となって手拍子が起こり、笑顔で式を締めくくることができたそうです。「ゲストがみんな笑顔で帰ってくれて、本当にこの曲にしてよかったと思いました」と、満足げに語っていました。
これらの事例からもわかるように、曲選びはエンドロールの印象を決定づける重要な要素です。お二人の伝えたいメッセージや、結婚式全体の雰囲気に合った曲を選ぶことで、ゲストの心に深く刻まれる最高の思い出を創り上げることができます。
よくある質問(FAQ)
Q: エンドロールの曲は何曲がベストですか?
A: 基本的には1曲フルコーラスがおすすめです。 複数の曲を使用すると、曲調の変化が多すぎて映像との一体感が損なわれたり、感動が途切れてしまったりする可能性があります。ただし、どうしても複数曲使いたい場合は、曲の切り替わりが自然になるよう、プロの編集技術に頼るのが良いでしょう。
Q: 著作権フリーの曲でも感動的なものはありますか?
A: はい、あります。最近では、プロの作曲家が制作した高品質な著作権フリー音源も増えています。結婚式向けに特化したサイトや、感動的なBGMに特化したサイトなどを探してみると、イメージに合う曲が見つかるかもしれません。ただし、利用規約は必ず確認してください。
Q: 歌詞が英語の曲を選ぶ際の注意点は?
A: 英語の曲を選ぶ際は、必ず歌詞の和訳を確認しましょう。 メロディーが良くても、歌詞の内容が結婚式にふさわしくない場合があります。また、ゲスト全員が歌詞の意味を理解できるとは限らないため、字幕をつけたり、メッセージを添えたりするなどの工夫も検討すると良いでしょう。
結婚式のエンドロールに関するさらに詳しい情報は、以下の記事もご覧ください。

まとめ:最高の結婚式エンドロールで感謝を伝えよう
結婚式のエンドロールは、お二人からゲストへの感謝を伝え、感動的な一日を締めくくる大切な演出です。曲選びは、そのエンドロールの印象を大きく左右する要素であり、お二人の想いをゲストに届けるための「声」となります。
この記事でご紹介した人気曲ランキングを参考に、そして曲選びの基本原則や著作権に関する注意点を踏まえながら、お二人にとって最高の1曲を見つけてください。そして、映像と音楽が織りなす感動的なエンドロールで、ゲストの心にいつまでも残る素敵な思い出をプレゼントしましょう。お二人の結婚式が、最高の感動で締めくくられることを心から願っています。