結婚式は、新郎新婦にとってはもちろん、大切なゲストにとっても忘れられない一日です。その感動的な一日の締めくくりとして、近年欠かせない演出となっているのが「エンドロールムービー」です。映画のエンディングのように、参列してくれたゲスト一人ひとりの名前や感謝のメッセージを映像と共に流すことで、新郎新婦からの心からの「ありがとう」を伝え、結婚式全体の余韻を深めることができます。
エンドロールは、単なる映像演出ではなく、ゲストへの感謝を形にし、結婚式の感動を最高潮に引き上げる大切なツールです。披露宴の最後に上映することで、ゲストは今日一日の思い出を振り返り、温かい気持ちで会場を後にすることができます。
エンドロールの準備方法は大きく分けて「自作」と「プロへの依頼」の2種類があります。それぞれにメリット・デメリットがあり、どちらを選ぶかは新郎新婦のこだわりや予算、準備期間によって異なります。 また、当日の様子を盛り込む「撮って出し」と、事前に制作する「事前準備」のタイプがあることも知っておきましょう。
この記事では、結婚式のエンドロールを自作したい方、プロに依頼したい方、どちらにも役立つよう、作成の全てを網羅的に解説します。最高の結婚式を締めくくるエンドロールを一緒に作り上げましょう。
結婚式エンドロールの基本構成と含めるべき内容
感動的なエンドロールを作成するためには、どのような情報を含め、どのように構成するかが重要です。ここでは、エンドロールに盛り込むべき要素と、ゲストへの感謝を伝えるためのマナーについて詳しく解説します。
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必須要素:新郎新婦名、日付、ゲスト名
エンドロールに最低限含めるべき情報は、新郎新婦の名前、結婚式の日付、そして参列してくれたゲストの名前です。 これらを明確に表示することで、誰のための、いつの結婚式のエンドロールであるかが一目で分かります。
感謝のメッセージ:両親、友人、親族、スタッフへの伝え方と例文
ゲスト一人ひとりへの感謝のメッセージは、エンドロールをよりパーソナルで感動的なものにします。メッセージは短くても心のこもった内容にすることが大切です。
- 両親へ: 普段伝えられない感謝の気持ちをストレートに伝えましょう。敬称はつけないのが一般的です。
- 友人へ: 個別のエピソードや、これまでの関係性を踏まえたメッセージを入れると、より心に響きます。
- 親族へ: 温かい見守りへの感謝や、今後の関係性への願いを込めます。
- スタッフへ(Special Thanks): 結婚式を支えてくれたプランナー、司会者、会場スタッフなどへの感謝を「Special Thanks」として加えることで、より丁寧な印象を与えられます。
メッセージは1ゲストにつき1〜2行程度にまとめると、読みやすく、全体の流れもスムーズになります。
具体的な例文:
- 「本日はお忙しい中、私たちの結婚式にご参列いただき、誠にありがとうございました。皆様からの温かい祝福を胸に、笑顔あふれる家庭を築いていきます。」
- 「いつも温かいご支援と愛情に心より感謝申し上げます。これからも温かく見守っていただけると幸いです。」(両親・親族向け)
- 「〇〇へ いつも相談に乗ってくれてありがとう!これからもよろしくね!」(友人向け)
- 「Special Thanks:〇〇プランナー様、〇〇司会者様、〇〇ホテルスタッフの皆様」(スタッフ向け)
メッセージを作成する際は、結婚式では縁起が悪いとされる「忌み言葉」や「句読点」の使用は避けるのがマナーです。句読点の代わりにスペースや改行で読みやすく工夫しましょう。
写真・動画素材の選び方と効果的な使い方
エンドロールには、新郎新婦の思い出の写真や動画を効果的に使用しましょう。事前に準備するタイプであれば、二人の生い立ちや馴れ初め、前撮り写真などを盛り込むことができます。 撮って出しの場合は、当日の挙式や披露宴のハイライト映像が加わるため、より臨場感あふれる内容になります。 ゲストが写っている写真を選ぶと、より喜ばれます。 一般的に、20〜30枚程度の写真が適切とされています。

写真や動画は高画質なものを選び、ゲストが読みやすいように文字とのバランスを考慮しましょう。特にゲストの名前やメッセージが隠れないよう、配置には注意が必要です。
ゲスト名の表示順序と敬称のマナー
ゲスト名の表示順序に厳密なルールはありませんが、一般的には以下のパターンが用いられます。
- 席次表順: 披露宴の席次表と同じく、主賓から順に、職場関係、友人、親族、家族の順に表示する方法です。新郎側ゲストを先に、次に新婦側ゲストを続けるのが一般的です。
- 五十音順: カジュアルなパーティーや、主賓がいない場合など、ゲストを平等に紹介したい場合に用いられます。グループ内で五十音順にするのも良いでしょう。
- テーブルごと: 各テーブルのゲストをまとめて表示する方法です。ゲストにとって分かりやすいというメリットがあります。
敬称のマナー:
- 基本的に「様」を使用します。
- ご両親には敬称をつけません(ホスト側のため)。
- 未婚の兄弟姉妹も敬称なしで構いません。
- 小学生以下のお子様には「ちゃん」「くん」を使用しても良いでしょう。
- 恩師などには「先生」または「様」を使用します。
「敬称略」と記載する方法もありますが、ゲストへの配慮として、基本的には一人ひとりに適切な敬称をつけることをおすすめします。
【自作派必見】感動的なエンドロールの作り方とおすすめツール
「自分たちらしいエンドロールを作りたい」「費用を抑えたい」という方には、自作がおすすめです。 ここでは、エンドロールを自作するための具体的な手順と、役立つツールをご紹介します。
ステップバイステップ作成ガイド
- 企画・構成の立案: どのようなテーマで、誰に何を伝えたいかを明確にします。全体の流れ(オープニング挨拶→ゲスト紹介→締めの挨拶)を決め、写真やメッセージの配置をイメージしましょう。
- 素材(写真・動画)の準備と整理: 使用したい写真や動画を選び、高画質なものを集めます。ゲストの名前リストも正確に準備し、誤字脱字がないか複数人でチェックしましょう。
- BGMの選定と著作権対策: エンドロールの雰囲気を大きく左右するBGM選びは非常に重要です。感動的なバラードや二人の思い出の曲が人気です。
【重要】音楽の著作権には細心の注意を払いましょう。市販の楽曲を無断で使用すると、著作権法違反となる可能性があります。 結婚式ムービーに楽曲を使用する場合は、ISUM(一般社団法人 音楽特定利用促進機構)を通じて許諾を得るのが一般的です。 必ずISUM登録楽曲の中から選び、適切な手続きを行いましょう。
- 編集作業の開始:テロップ、エフェクト、トランジション: 選んだ動画編集ソフトで、写真や動画を配置し、ゲスト名やメッセージのテロップを挿入します。写真の切り替わりに効果的なトランジション(画面切り替え効果)や、映像を彩るエフェクトも活用しましょう。
- 最終チェックと書き出し: 完成したエンドロールは、必ず大画面でプレビューし、誤字脱字、表示崩れ、音量バランスなどを入念にチェックします。特にゲストの名前は間違いがないか、複数人で確認することが重要です。 問題がなければ、会場の再生環境に合わせた形式(MP4など)で書き出します。
初心者向け無料・有料動画編集ソフト・ツール徹底比較
エンドロール自作には、様々な動画編集ソフトやオンラインツールがあります。ご自身のスキルレベルや予算に合わせて選びましょう。
- iMovie (Macユーザー向け): Macに標準搭載されている無料ソフトで、直感的な操作が可能です。ピクチャインピクチャ機能を使えば、背景に画像や動画を置き、前景にスライドショーを配置するなど、デザイン性のあるレイアウトも作成できます。
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- Canva: 無料で使えるオンラインデザインツール。豊富なテンプレートが用意されており、デザインの知識がなくても簡単におしゃれなエンドロールを作成できます。
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- CapCut: スマートフォンでも手軽に動画編集ができる無料アプリ。直感的な操作で、テロップやエフェクトも豊富です。
- Filmora: 初心者でもプロ並みの映像が作れると人気のソフト。結婚式向けのテンプレートや素材が豊富で、AI機能も搭載されています。無料版でも多くの機能が使えます。
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- Adobe Premiere Pro / Final Cut Pro: プロフェッショナル向けの有料ソフト。多機能で細かい調整が可能ですが、操作にはある程度の知識と慣れが必要です。

無料ツールでも十分クオリティの高いエンドロールは作成可能です。まずは無料ツールで試してみて、物足りなければ有料ソフトを検討するのも良いでしょう。
自作のメリット・デメリットと成功の秘訣
メリット:
- 費用を抑えられる: 無料ツールを活用すれば、ほぼ費用をかけずに制作できます。自作の場合の費用相場は0円〜1万円程度です。
- オリジナリティが出せる: 二人のこだわりや個性を最大限に反映した、唯一無二のエンドロールが作れます。
- 準備期間も思い出に: 制作過程も結婚式の素敵な思い出となります。
デメリット:
- 時間と手間がかかる: 素材集めから編集まで、かなりの時間と労力が必要です。
- クオリティの限界: プロのようなハイクオリティな映像を求める場合は、技術や機材の限界があります。
- トラブルのリスク: 著作権問題や再生環境のトラブルなど、予期せぬ問題が発生する可能性も。 [Original article]
成功の秘訣:
- 早めの準備: 余裕を持ったスケジュールで制作に取り掛かりましょう。
- シンプルな構成: 初心者の場合は、凝りすぎずシンプルな構成を心がけると失敗しにくいです。
- 複数人でのチェック: 誤字脱字や表示順のミスを防ぐため、新郎新婦だけでなく友人などにもチェックしてもらいましょう。
【プロ依頼派必見】失敗しない業者選びと費用相場
「準備に時間をかけられない」「最高のクオリティを追求したい」という方には、プロへの依頼がおすすめです。プロに依頼する場合の費用相場や、信頼できる業者の選び方について解説します。
プロに依頼するメリット・デメリット
メリット:
- ハイクオリティな映像: プロの技術と機材で、感動的で美しい映像が手に入ります。
- 手間と時間の削減: 制作作業をプロに任せられるため、他の結婚式準備に集中できます。
- 著作権処理の安心: 多くの業者は著作権処理を適切に行ってくれるため安心です。
- トラブル対応: 当日の再生トラブルなどにも対応してもらえます。
デメリット:
- 費用がかかる: 自作に比べて費用が高額になります。
- イメージのずれ: コミュニケーション不足で、思い通りの仕上がりにならない可能性もゼロではありません。
費用相場(事前準備 vs 撮って出し)と見積もりの見方
エンドロールの費用は、依頼する内容や業者によって大きく異なります。特に「事前準備」か「撮って出し」かで相場が変わります。
タイプ | 費用相場 | 特徴 |
---|---|---|
事前準備 | 約5万円~10万円 | 事前に写真や動画を渡し、編集してもらう。 |
撮って出し | 約10万円~30万円 | 結婚式当日の映像を撮影・編集し、披露宴中に上映。臨場感と感動が大きい。 |
見積もりを取る際は、必ず複数の業者から詳細な内訳を確認し、比較検討しましょう。撮影時間、編集内容、BGMの著作権処理費用、納品形式、持ち込み料の有無などを確認することが重要です。
信頼できる業者の見極め方
- 過去の実績とサンプル: 業者のウェブサイトやSNSで、過去のエンドロール作品を確認しましょう。自分たちのイメージに合うか、クオリティはどうかをチェックします。
- 口コミや評判: 実際に利用したカップルの口コミや評判を参考にします。
- 丁寧なヒアリングと提案: 打ち合わせの際に、二人の要望を丁寧に聞き取り、具体的な提案をしてくれる業者を選びましょう。
- 著作権への配慮: 音楽の著作権処理について、明確な説明があり、適切な手続きを行っているかを確認しましょう。
エンドロールをさらに感動的にする演出アイデア
エンドロールは、ゲストへの感謝を伝えるだけでなく、結婚式全体の感動を深めるための重要な演出です。ここでは、さらに心に残るエンドロールにするためのアイデアをご紹介します。
ストーリー性を持たせる工夫
単に名前を羅列するだけでなく、二人の出会いから結婚までのストーリーを写真や短い動画で表現することで、ゲストはより感情移入しやすくなります。例えば、時系列に沿って二人の思い出の写真を流したり、プロポーズの瞬間を再現した映像を挿入したりするのも良いでしょう。
ゲスト参加型エンドロール
ゲストに事前にメッセージを書いてもらったり、結婚式当日にチェキで写真を撮ってもらい、それをエンドロールに組み込むなど、ゲストが参加できる要素を取り入れると、より一体感が生まれます。

ゲスト参加型にする場合は、事前にゲストに協力をお願いし、素材の回収方法などを明確にしておきましょう。
ユーモアを取り入れる方法
感動だけでなく、クスッと笑えるようなユーモアの要素を取り入れることで、ゲストの記憶に強く残るエンドロールになります。例えば、新郎新婦の面白いエピソードを写真と共に紹介したり、ゲストとのユニークな思い出を盛り込んだりするのも良いでしょう。
音楽と映像のシンクロで魅せる
BGMの選曲はエンドロールの雰囲気を大きく左右します。歌詞の内容と映像のシーンを合わせたり、曲の盛り上がりに合わせて感動的なシーンを挿入したりするなど、音楽と映像をシンクロさせることで、よりドラマチックな演出が可能です。
上映タイミングと会場との連携
エンドロールの上映タイミングは、結婚式の流れを考慮して決定しましょう。一般的には、新郎新婦が退場した後、ゲストがお見送り準備をする間に流すことが多いです。
しかし、最近では新郎新婦が退場する前に上映し、ゲストと一緒に感動を分かち合うスタイルも人気です。 どちらのタイミングを選ぶにしても、司会者や会場スタッフと綿密に連携し、照明や音響の調整を含め、スムーズな上映ができるよう準備を進めましょう。
エンドロール作成でよくある疑問とトラブル対策
エンドロール作成には、様々な疑問や不安がつきものです。ここでは、よくある質問とその対策について解説します。
長さはどのくらいが適切?
エンドロールの長さは、一般的に3分から5分程度が適切とされています。 長すぎるとゲストが飽きてしまう可能性があり、短すぎるとメッセージが伝わりにくいことがあります。 ゲストの人数やメッセージ量に合わせて、最適な長さを調整しましょう。目安として、ゲスト100名以下なら3分前後、100名以上なら5分前後がおすすめです。
誤字脱字を防ぐには?
ゲストの名前やメッセージの誤字脱字は、失礼にあたるため絶対に避けたいポイントです。以下の対策を徹底しましょう。
- 複数人でのチェック: 新郎新婦だけでなく、親しい友人や家族にもチェックしてもらいましょう。
- 読み合わせ: 実際に声に出して読み合わせることで、見落としがちなミスを発見しやすくなります。
- 最終確認: 会場での最終リハーサル時にも、必ずスクリーンで確認しましょう。
著作権問題のクリア方法
音楽の著作権は、エンドロール作成において最も注意すべき点の一つです。 市販の楽曲を使用する場合は、必ずISUM(一般社団法人 音楽特定利用促進機構)を通じて許諾を得る必要があります。 ISUMに登録されていない楽曲は使用できません。 また、ダウンロードやストリーミングサービスで購入した楽曲も、個人的な利用に限定されている場合が多いため、結婚式での使用には別途手続きが必要です。

著作権を無視して楽曲を使用すると、罰則の対象となるだけでなく、結婚式場にも迷惑をかけることになります。必ず正規の手続きを踏みましょう。
データ形式と再生環境の確認
作成したエンドロールは、結婚式場の再生環境に合わせて適切なデータ形式で書き出す必要があります。事前に式場の担当者に、対応しているファイル形式(例:MP4、MOVなど)や解像度、アスペクト比などを確認しておきましょう。また、念のため複数の形式でデータを用意したり、USBメモリとDVDの両方で持参したりするなど、バックアップ対策も忘れずに行いましょう。 [Original article]
まとめ:最高の結婚式を締めくくるエンドロールのために
結婚式のエンドロールは、ゲストへの感謝を伝え、感動的な一日を締めくくるための大切な演出です。 自作するにしても、プロに依頼するにしても、それぞれのメリット・デメリットを理解し、二人のこだわりや予算に合った方法を選ぶことが重要です。 [Original article]
特に、ゲストの名前の表示順序や敬称、そして音楽の著作権については、マナーとルールをしっかりと守り、失礼のないように細心の注意を払いましょう。
この記事でご紹介した情報が、皆様の結婚式のエンドロール作成の一助となり、最高の感動と感謝をゲストに届けられることを願っています。
よくある質問とその回答
Q: エンドロールのBGMは、何曲くらいが適切ですか?
A: 一般的な3分から5分のエンドロールであれば、1曲から2曲程度が適切です。曲の長さや構成に合わせて選びましょう。
Q: 撮って出しエンドロールは、当日どんな流れで制作されるのですか?
A: 結婚式当日にカメラマンが挙式や披露宴の様子を撮影し、その映像を専門の編集スタッフが披露宴中に編集し、最後に上映します。非常にスピーディーな作業が求められるため、プロの技術が不可欠です。
Q: ゲストの名前を間違えてしまった場合、どうすれば良いですか?
A: 上映前に必ず複数人で最終チェックを行い、ミスを未然に防ぐことが最も重要です。万が一、上映後に間違いに気づいた場合は、後日改めてお詫びの連絡を入れるなどの対応を検討しましょう。